欧州では小道にまで名前がついていることが普通であることからもわかるように
名前をもつ道は星の数ほどあるが、
この道ほど星の数ほどの人々をその懐に受け止め、旅人から愛された道も珍しいのではないだろうか。

el camino de santiago de compostela

星の巡礼路

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千年以上前からのキリスト教三大聖地の一つsantiago de compostelaに向かう聖路である。
山あり谷あり峠ありはもちろんのこと、古代ローマ時代の道、イスラム文化圏だったときの名残、ガウディの名作が点在しているといった見所も満載の800km超に及ぶ巡礼路だ(*色々なコースがあるうちの代表的なもの)

四国遍路と比較すると
距離とそのシステム(88箇所の御朱印をもって納経帳等を完成させる)に違いがあるだけでなく、
道もあきらかの星の巡礼路のほうがオリジナルのものが多く残っているようだ。

四国遍路は実際に歩くと山道や峠道はあれど、80%はアスファルト道だし、のこりも江戸時代や其の前後につくられた峠道であったりして、
空海の時代からのオリジナルの道というのはそう多くない。

そういう意味では1000年以上昔からの巡礼者たちが踏み固めた道をそのまま進む事ができるというのは貴重なことであるといえる。

あるものは奇跡を信じ、あるものは信心のため、あるものは鎮魂・追悼のため、あるものは戦争必勝祈願だったかもしれない。
昔から21世紀の今までその思いにこそ差はあれど、足を使って聖地をめざすその姿勢には変化は無い。


観光とは日本語では”光”を観ると書く。

先人と同じ景色を見、同じ空気を吸い、同じ朝日を拝むのだ。
近代的な建物がない北スペインの荒野で、最果ての聖地に向かい
一人歩く現代の巡礼者が何を観、何を感じるのか。

その瞬間瞬間を切り取り、
その時々の想いと吐露し、
今日からしばらくの間、
ここに感じるすべてを綴る。

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