焼山寺を後にし、今夜の宿に向かうことに。

境内でしばらく休めたし、足もなんとかいけそうだ。

境内から最初、比較的なだらかな下りをいくと大きな気のある祠にでた。



そこからウリボウを横目にひたすら指示通りに農道や県道を進む。

さんざん上った後の下りはつま先と前腿に負荷がかかり拷問のようだが、
のぼりのように肩の荷重が何倍にもなるような感じはないので若干ましだ。
それか焼山寺を攻略した達成感からアドレナリンがでていてちょっとマシに感じているだけなのかもしれない。





途中ちょっとかわった置物?がある橋をぬけ。


むせ返るような緑を両脇にみながらひたすら下山


途中でみかけた土産物屋さん

”地蔵”うってる希有なお店。

これはこれで人生初の衝撃。
そのうち如来売りますとかもでてくるのだろうか?!

そして道は分岐し、最後の下りへ。




蛇が出てきそうな道をひたすら進んでいくと、小学校のチャイムが聞こえてきた。
人里が近くなってきた証拠だ!
大きな山の裾野のカーブをまがると、そこはもう徳島県神山町
今夜の宿がある街だった。







途中コンビニによってご当地ものを買ってみたり。

(それにしてもお遍路と剣山とこのゆるキャラ、何のリンクがあるのだろう?なんでもキャラとかアニメとかにすればいいと思っているのだろうか。別にこのビジュアル、タイプ使いならこのままのパッケージで文字だけがアニメフェスウォーターでも、なんとか学園祭の記念水でもなんでもいいわけで。コンテクストがずれているモノ作りにはすごく違和感を感じる。
クールジャパン・・・冷たいお水なんだけど、けっしてクールじゃない!)



そうこうしているうちにもう数キロ歩を進め、今夜の宿に近づいてきた。
本当は焼山寺をクリアするとすぐちかくの”なべいわ荘”にとまるむきが多いのだが、明日の距離を稼ぐために神山まで、そして難所の疲れを癒すために温泉宿にした。
しっかりした施設なので昨日の宿の2倍ぐらいするのだが、付近にはほかに宿も無いので、いたしかたない。難所クリアのご褒美として自分自身へのお接待ということにしよう。



神山町 神領

なんとも拝みたくなるような地名である。






今夜の宿、神山温泉、四季の里。

温泉につかって足をしっかりもむ。一旦座ってしまうとトイレに立つのもおっくうになるので、洗濯からちょっとした買い出しから一気にやってしまうことに。
しばらく部屋を出たり入ったりしていたが、昨日の吉野旅館で一緒だった5、6人の方々をみかけることはなかった。どうやらここまで来る方はおらず、みんな12番からは別々の宿に散ったようだ。

雑事もおわって座っていると夕飯までに寝落ちしそうになるので先ほど買ったスダチサイダーを片手にお散歩に。

夕焼けに染まる神山の山々をバックに、コスモスが咲く野原をあるき、ご当地ものの神山すだちサイダーをあける。

健康ドリンクではないのだろうが、疲れきった私にはすだちのきりっとした酸味と泡のミックスが腿と脹脛にたまった乳酸をながしてくれるに思えた。

こういうささやかな喜びが明日への活力を蘇らせてくれるのだ。