[お遍路を終えて tips編]

お遍路全行程回ってみて、未来の歩き遍路さんへtips、自分のための備忘録として以下にまとめてみた。

-山に入るときは万全の調子で入るべし。
特にお水と簡単につまめるもの(おにぎり、ビスケット等)は必須。

-全行程の80%はアスファルト。
故にトレッキングシューズでいくと豆の嵐にやられる可能性高し。

そしてトレシューは足首が固定されている事がおおいので下肢に負担がかかり長距離歩けなくなるので×。

私はナイキ・airmaxで挑んだが、所謂ハイテクスニーカー(微調整ができる紐靴推奨)が良いと思われる。

-汗だくになって服がぬれているところに風がふいて体が冷える事が多いので、速乾性のwearで挑むと吉。
ヒートテックは山には適さない。
登山系のメーカーのものが◎。

-マメ防止と下山時の足先のダメージを軽減するために絶対に五本指の靴下がおすすめ。

-荷物は厳選して極力軽くすること。

私は9kg超あったが、5kgにしておけばよかったと今になって思う。

足腰の負担が全然違う。(私はporter- extremeのリュックを使用。
このリュックに関してはなんら不満はなくパーフェクトな代物だった)

-白衣は綿のものよりもポリのもののほうが乾きも速く、シミも残らず常にきれいさをkeepできるのでオススメ。
札所では手に入りにくいので事前にネットショップ等で手に入れるべし。

-菅笠はカスタマイズしないとデフォルトの仕様ではあごひも等が非常につかいずらい(それが理由ではないが私は一回も使用しなかった)
こちらも常に使うつもりであれば事前に購入してカスタマイズしてから挑むべし。

-電波が届かないのは山奥と足摺の先、久万高原の一部ぐらい。
あとは比較的問題なく電波がありネットも使える。
ゆえに地図は荷物になるのでもたずに情報収集と札所間のナビはスマホに一任。

-上記やり方だとバッテリーの消費が速いのでスペア電源は必ず用意する事

  -南予のあたり室戸、足摺のあたり等どんどん限界集落のようなものがふえてきていて、遍路宿、ドライブイン、休憩どころ等も廃業していたり、設備にもう限 界がきているようなところが多かったりする。
故に野宿遍路なら関係ないが、宿に泊まりながら打ちまわるのであれば彼らが廃業するまえにいくのが良いと思わ れる(
*あと10年するともう宿が無い区間もでてくるかもしれない)

-長ズボンがおすすめされているが、スポーツタイツがおすすめ
理由は雨にぬれてもすぐ乾く、体温が奪われにくい。
洗濯も楽で、スペアをもっていっても軽くて小さくて場所をとらない。

-台風のときは無理をしない事

-コンビニ等はおもったより見かけない。
見かけたときにトイレや買い出しをすませるべし

-全行程で公衆トイレはあまり見かけないのでお寺やコンビニでは必ずすませるべし。

-季節と性別で難易度がかなり変わってくると思われるが”夏”x”女性”が一番ハードだろうと思われる。
初めて遍路にいくなら夏はさけたほうがいいかも。
(※虫の多さ、日差しのキツさ、気温湿度の問題)


-難所といわれる所:

・焼山寺(山越えをへてたどり着ける最大最強の難所)

・鶴林寺(のぼりも急、そして下りは膝が笑うほどのキツさ)

・太龍寺(最後ののぼりの2kmがしんどい。それ以外はそうでもないが帰り道には蛇が多く出た)

・最御崎寺 (室戸岬まで日和佐から70kmほどすすんだところにあるお寺、途中なにもないのでつまむもの、飲み物等しっかり準備して挑む事)

・神峯寺 まったて といわれる急勾配が難所たる所以。ここまで歩きで通しできていれば往復3時間で問題ないはず。ただし下りは相当足腰、とくにつま先にダメージがきやすい。

・金剛頂寺 のぼりはそうでもないが下りがかなりの獣道。荒天の場合はパスしたほうがよいかもしれない。

・金剛福寺 足摺の先にあるお寺。ここから打戻をするむきも多いが、このまま西回りで竜串、大月にまわるのが距離は長くなるが感動的な景色にであえるのでもっともオススメ。中でも竜宮神社と叶崎は必見。

・仙遊寺 車だとそうでもないのだが歩きだと短い距離だが遍路転がしがある。今治市内を見渡せる長めは最高

・岩屋寺 八丁坂といわれる難所をこえてたどりつく修験者の寺 最後つづら折りの道を下るとき各コーナーにお不動様が座していてその様は圧巻。勾配等はそうでもないが比較的長め。久万高原は寒いので暖かい格好で挑むべし。

・三坂峠 久万高原町から松山方面にむかっておりてくる途中の峠道。膝と足首に相当負担のかかる角度のキツい山道。1時間ぐらいかかるかもしれないが坂本屋までくればあとはゆるくなるので大丈夫。

・横峰寺 霊峰石鎚に座する修験者の寺。ルートはいくつかあるがそのどれも一長一短、かなりの距離、山野の中を歩く事になる。急勾配の岩道、偽木道、石畳、色々な道のオンパレード。最難所のうちの一つ。

・三角寺 愛媛県最後のお寺 いくつかコースがあるのだが、一番キツいコースだと遍路道のキツいところを抜ける。そこが難所。

・雲辺寺 ここを攻略するには250m地点から海抜910まで一気にあがる。
  徳島ー愛媛ー香川の県境にある山とそこに座する寺で最初の一時間はつづら折りでなく直線で荒れた道をひたすらにのぼる。途中に休憩所も一切なく地形的に雨 や霧に逢いやすい。ここで一番きついのは下り。足をくじきやすいような遍路道が延々つづく。健脚でも1時間、並で1時間半~2時間の下り道。滑って転ばな いように注意。

・弥谷寺 108段の煩悩の階段だけでなく階段が異様に多いので上まであがるのに一苦労。

・屋島寺 のぼりはそうでもないが、下りは道が整備されていない一種の鎖場みたいなところを降りる。コースは長くないが、角度は88カ所中随一かもしれないような急坂の下りがある。

・香川に入ると遍路を狙った物取りがふえる(らしい)ので荷物には注意する事。

・弥谷寺周辺は野犬がおおい。極力明るいうちに参拝をすませる事。

・清滝寺、神峯寺、切幡寺といったお寺の麓には荷物を預かってくれるハイヤー会社、土産物屋さん、仏具屋さん等が存在する。事前にチェックして身軽になって挑むと楽。

・トンネルは歩道が無いところもあるので注意。トンネルの排ガス対策としてマスクがあると便利。

・とにかく日焼けするので日焼け止め等で対策を。

・大窪寺 車道をとおり大窪寺までいくルートは一見やさしいが、くねくねしたアスファルト道でゆるーいのぼりを延々と8kmほどすすむ。砕石所が近いからかダンプや大型車両がひっきりなしに通り、歩道もないので気持ちが休まらない道。
最後の試練といえる。