一本杉庵にて早めの昼食をとった後、腿の筋肉がつっぱるほどの急坂をひたすら下る。
くねくね曲がった下り坂をおりていくと舗装された道にでる。



そこからは農家の人と遍路しかつかわないだろう農道を通りどんどん下る
ここまでくだってくるとつい先ほどまであがりだったのがチャラになるようでもったいない!と思わなくないが、まぁしょうがない。

道標にかいてある距離がだんだんと少なくなってきて焼山寺との距離が近くなっているのを唯一これで実感する。それ以外はひたすら山道でどれだけ進んでいるのか、目的地が視認できないので全くわからずGPSと道標だけがたよりだ。





「人生もお遍路も山あり谷あり」

中にはこういう道標、お札もある。
もうその通りなのだが、これはあまりにきついだろ!

っと突っ込みを入れたくなるほど山道は足腰に負担がかかる。


山からの水でびちょびちょになった転倒必至の道を小川の方まで下り橋を超えるとそこが胸付き三寸の最後の難所が待つ最後の登りだ。
へんろころがし6/6 これが最後の難関!




岩がそのまま道に落ちたきたようなどこに足をかけていいのかわからないようなところや、木の根みち、大きな砂利道、岩場道、偽木道と表情に富んでいる。


岩肌と木の根のミックスの道を足場を確認しながらひたすらあがる。
70歳の方も杖をつきながらここをあがるのかと思うとまだ若い(?)私がここで苦戦するわけにはいかないのだが、10kg近い荷を背負ってはとにかくハードだ。
荷物もその重さを2、3倍に感じるし、中身で何か捨てれるものはあったかしら?と何度思ったか。

そしてなによりのぼりがキツく、
息があがるのでつづらおりのコーナー毎にミニ休憩をいれる。




肩にリュックの肩ひもがくいこむ。
当たり前だが引き返す訳にも行かないので
終わりの見えない道を延々とすすむ。

息も上がって、太ももももう足があがらない!というところまで追いつめられて
昨日できたマメもつぶれて左足がぐじゅぐじゅになって、足首まできはじめたとき
ハードなのぼりが終わり、林道に出た。

やっと登山は終わったかと足をもみながら直進すると
そこには

”ようきたの”

といわんばかりのお不動様の像が。


車でもここには来れる。
つづら折りの県道をあがってくる、車でもしんどいと聞いた事がある。

だが、歩きで健脚5時間、並6時間、遅足で8時間といわれる山越をへてここにたどりついた時にこのお不動をみる、その感動は歩き遍路しか味わえないだろうと思う。

6時代にスタートすればちょうどここにくるのが普通にすすみ途中なにもなければ11時~13時ぐらいだ。
標高800mの山の頂から射す光にお不動さまが照らされて後光に溢れて眩しかった。