長戸庵を後にし、尾根道をすすむ。

途中展望台のようなところで一服したりもして息を整えながら進む。

道標をたよりにひたすら進む。

1時間ほど歩いた頃か、かなりの急勾配の下りの下に庵が見えてきた。

柳水庵というやつだ!
ここでは水汲み場があって水を補給できる、
焼山寺では数少ない水分補給地点のうちの一つだ。


数年まではここに人がお住まいでお接待を受けたりとかもできたそうだが、今は無人のようである。ベンチに腰を下ろし、しっかりと休憩を取る。こうして休み休み行かないと山歩きの一時間というのは想像以上に体力を消耗する。


アスファルトの国道ならただだらだらあるいていてもいいが、山道しかもこういうハードな道では足の着地ポイント(足運びというやつですね)、蜘蛛の巣があるかどうか、危険な動物(蛇等)のチェック、道標の確認、滑らないようにする重心移動、それら全てをこなしつつしかも急勾配の上り下りを進まなければならない。
当然体力、エネルギーの消耗が著しい。結果、一時間に一回程度は休憩を取らないと体が持たなくなってくる。
集中力が切れたときこそ滑って転んだり、足を踏み外してねんざしたりするものだからだ。




庵での休憩も終え、3つ目のチェックポイントである一本杉庵を目指す。
ここからはしばらく尾根道がつづく、そしてまたくねくねとした登りがある。
勾配もそこそこあるので足がだんだんあがらなくなり、息も上がってくる。
蛇等がでてこないか周りをチェックしながら立ち止まり休憩を入れることもしばしばだ。

ヒイコラ言いながらあがっていくとコンクリートの階段がみえてくる、階段の一番下、ちょうど踊り場のようになっているのだが、そこから上を見上げると巨大なお大師さまの像がこちらをみる感じにたっている。
キツい道場を攻略している遍路達を迎えてくれているようだ。





そんなお大師さまの文字通りお膝元とはいえ、この階段もまたキツい。
山道はなんだかんだいって土か砂利、もしくは木だ。アスファルトやコンクリートのダメージはよりつかれた足を刺激する。

太腿を抱えるように大師像前に到着。
ここでお昼を食べる事にした。

栗まんじゅう。リュックに入れても型くずれしにくく、
それでいて日持ちもよい優れものだ。
もちろんこれだけではたりないので、バックパックにいれていたカロリーメイトを出し、ひとり山の中で大師(像)をみながら食べるカロリーメイトはここまできたという達成感で(といってもまだ5分の三)、今まで食べたどのカロリーメイトも実は偽物だったんじゃないかと感じるほどに美味しかった。


ここまでくれば折り返し点ももうすぎている。
あと一踏ん張りだ!