皮膚科の外来には子供はもちろん大人の外傷の患者さんも多数来られます。
特に最近は自転車ブーム?で自転車でこけてズリーと表皮がずるむけてしまった患者さんをよく見かけます。
子供の頃よくしたケガですが、大人になりケガをすることもなくなり、あの痛みがどんなものかすっかり忘れてしまっていました。
外傷の傷はとにかくしっかり洗浄することが大事なので、外傷の患者さんが来られたら、基本に忠実に患者さんの苦悶の表情をよそに、石鹸でゴシゴシしっかり洗浄していました。これは間違いではなく、やはり外傷の傷はしっかり洗浄することが第一です。
ただ、痛みを和らげることにもう少し配慮しなければいけないと考えさせられることがありまし
た。
昨年夏、仕事を終え達成感に浸りながら家に向かって自転車をかっ飛ばしていました。
車道から歩道へ上がろうとしたとき、歩道の1cmもないくらいの段差に車輪がとられ、そのまま横滑りしてしまいました。
左下腿前面の皮膚と一部の肉がアスファルトですりおろされ、ずるむけ状態になってしまいました。
家に到着し、早速石鹸で洗おうとしたのですが、シャワーの水をかけるだけで絶叫しそうな痛み!!ジタバタもがきながらも石鹸の泡でゴシゴシ何とか洗いました。
みんなこんな痛みに耐えてくれていたんだと改めて気が付きました。スミマセン。。。
今では、鎮痛薬を前もって内服してもらったり、麻酔のゼリーを塗ってしばらくしてから処置させてもらうなど、出来る限りの痛みの配慮は行うように心がけています。
今回のケガは、しっかり洗浄し抗生剤を内服したにもかかわらず、その後感染をおこし39℃の発熱もあり大変でしたし、真皮より深い傷だったことと、早い時期に遮光せずに海で紫外線に当たってしまったことから色素沈着が残ってしまうなど散々でしたが、重要なことに気づくいい機会になりました。
*外傷の処置*
外傷にはとにかく石鹸洗浄です。消毒の必要はありません。
1日1回は石鹸の泡でしっかり洗浄し、創傷保護材や軟膏で浸潤環境を維持します。
(皮膚がはるまで乾燥させるより潤わせたほうがよいです。)
傷が完全にふさがっても色素沈着がなくなるまで、しっかり紫外線対策をしましょう。
(ここで油断すると写真のようにシミが残ってしまいます。)
色素沈着どころか、かさぶたも残っている状態で、ガンガン日光に当たってしまったせいでしょうね。色素沈着が残ってます。紫外線対策は本当に重要ですよ。
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