良く映画関係の本など読んでますと、「作品のルック」と言うセリフに当たります。
その映画の見た目と決めると言いますか、美術含めて作品世界観を視覚化する的な意味が「ルック」にはあると思います。
やはりルックを決める上で一番大切なのは撮影でしょう。
単純に明るい色にするか、暗い色にするかで映画の印象は大概変わってしまいます。
日本では撮影と照明は別々の監督が采配するのが普通ですが、海外では撮影監督が照明含めて支配し、文字通り映画の見た目の決めることとなるのです。
時々、映像派と言われる監督たちとその撮影監督はどっちがエライんやろうか?と考えてしまう事もあります(笑)。

この間TVでやってた『スパイダーマン』の一作目。
ながら観だったのですが、その「ルック」がアメコミそのもので目を見張りました。
アメコミはペンシラーがモノクロで描いて、後にカラリストが彩色するという手法です。
おのずとハイコントラストで、
原色を多用したような画いなってしまいます。

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原色のテールランプが夜の闇に強調されて、まさにマンガ的な色使いだなと思いました。
ちょっとDVDだと明るく見えてしまうのですが、映画館ではまさに黒に赤がボーっと浮き出る綺麗な画面だったのを覚えています。
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これは色使いと言うより、マンガそのもののアングルやね。
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ハイコントラストで原色!
これぞアメコミみたいなカットです!

監督のサム・ライミはいわずと知れたコミック狂。
この作品に関しては監督である彼が、おそらく嬉々としながら画面設計をやったのでしょう。
神戸のローカル局サンテレビや深夜番組での二回連続CMとか
子供の頃から関西在住の人々には耳に残るジングル
「ありまひょうえのこうようかくへ!」
でおなじみの有馬温泉の向陽閣。

本日TV観てたら驚愕の新CMでした。
http://www.hyoe.co.jp/cm/index.php


ちなみに私、向陽閣さんには学生時代呉服の展示会の会場設営のバイトで行った事があるだけです。
(でも向陽閣さんのご厚意で温泉入れてもらえたのです。)

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今年観た映画の中でダントツのナンバー1は、このアメコミの映画化
「キックアス」。
この映画の事は好きすぎてどう書こうか思って、観てからもう3ヶ月近く経つのに何も書いていない状態。

そして原作コミックも映画に負けないくらいヴァイオレントながら感動の素晴らしい出来でした。

『キックアス』の作品世界は、スーパーヒーローは存在しない現実の世界。
私を含めて大多数のボンクラと同様に「自分がもしスーパーヒーローだったら」と、妄想するのが主人公なのです。
主人公が違うのは、と言うか「痛い」のは「何で誰もスーパーヒーローにならないんだ?」と言う疑問を抱いてしまう事。
そして
「だったら僕がやろう」
(帯から)でも、スーパーマンのような特殊能力もなく、バットマンのような金持ちでもない男がマンガじゃない現実でヒーローになるには、
誰よりも血を流すしかないんだ!

【あらすじ】
平凡なオタク青年のデイヴは、ある日ヒーローになることを決意した。ネット通販で揃えた自前のコスチュームでさっそく街に出かけるデイヴだったが。何の特殊能力もない彼は、逆に街のチンピラにボコボコにされてしまう。が、その捨て身の行動がyoutubeにアップされ、ヒーロー「キックアス」として一躍時の人に!やがて街には彼のフォロワーが現れ始める。そんな時、彼は高度に訓練を受けたコスチュームの殺し屋親子「ヒットガール」と「ビッグダディ」に出会う。

ストーリーのマーク・ミラーは、アンジー主演で映画化された前作の『ウォンテッド』でも単なる一般少年が暗殺者になるお話を書いてました。
アートのジョン・ロミータJrの画は、やはり日本のマンガ経由の絵柄。日本でも十分売れそうな絵柄。

映画版とは途中から別方向へ進みます。
これは映画製作が原作コミックの連載途中から始まったからです。

映画はそれはもう映画的な映画的な『トゥルーライズ』なクライマックスを迎えて幸せにしてくれました。
が、原作では現実というものにさらに近付いた血みどろクライマックスを迎えます。
どちらが良いかというのはありません。
両方スゴイす。

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『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホットファズ』のエドガー・ライト監督の最新作『スコット・ピルグリムVS邪悪な元カレ軍団』の原作。
http://scottpilgrimthemovie.jp/index.html
それはカナダ人のブライアン・リー・オマリー作のコミックス。
彼は高橋留美子先生の大ファンで相原コージ先生の『猿でも描けるマンガ教室』の読者だそうで、
「らんま1/2」や「さるまん」読んで漫画家目指したそうです。
絵柄は表紙写真のような日本の幼年向けコミックぽい感じ。
お世辞にもウマイとはいえないけれど、独特ではありますわ。
最近の傑作映画『キックアス』の劇中でも、美人のヒロインがオタクの主人公に「スコット・ピルグリムは読んだけど」と言うセリフがありました。
結構、向こうでは幅広く人気あるコミックみたいです。

第1巻の帯からストーリーを抜粋
「スコット・ピルグリム。23歳で無職だけど、カノジョは17歳の女子高生(中国系)。だがしかし、夢に見た美女ラモーナを街で目にした時から、彼の運命はあらぬ方向へ転がり始める。彼女と付き合うには邪悪な7人の元カレを倒さねばならないのだ!」

まぁ、上記のあらすじは別に文章として見れば、ファンタシーのあらすじとしてスッと入ってくると思うんですけど、コミック読んでいくと面くらいますよ。
普通のボンクラが主人公のラブコメぽく始まるのですが、いきなり上記のあらすじから読めるようなバトルが始まるんです。
何の説明もなくいきなり。


そう、この物語には前提となる世界観が何の説明もなく横たわっているのです。








【ネタバレ】
この世界はゲームように誰もがバトルをし、負ければコインになるのです。
そう、ファミコンのマリオブラザースのように。
それに乗っていければすごくオモシロくなります。
画なんてすぐ慣れますから。
ファミコン世界だと考えると独特の画もビット画だと思えます。

このファミコン世界が映画では見事に描かれているそうです。
楽しみであります。

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地味~なヒーローなんですよ、デアデビル。
そこが好きなんですが。
デアデビルとは、マーヴル・ヒーローの一人。
意味は「恐れを知らぬ者」。
映画化ではベン・アフレックがそのアゴを強調した演技見せてくれました(結構好きな映画化ですがシリーズ化はなかったです)。

「主人公はマット・マードック。彼は少年時代の事故で放射能廃棄物の液体を浴びてしまい、その視力を失ってしまう。しかし残された感覚が研ぎすさまれ、周囲の物事ばかりでなく、人の心拍や文字までを感知できる「レーダーセンス」を取得する。父が犯罪王キングピンに殺された事により、彼はその感覚を悪との戦いに活かそうと決心する。成長し弁護士となった彼は、強靭に体を鍛え上げ「デアデビル」として法で裁けぬ悪と対決する」

一応「レーダ-センス」というものは持ってますが、基本的に生身の人間なのです。しかも盲目というハンデ(体は鍛えてますが)。
そんな彼が闘う敵も他のヒーローの相手のコスチュームを着たスーパービランでは無く、基本的には犯罪者。

そして今回の出版された作品は「デアデビル」の中でも最高傑作と名高い
「ボーン・アゲイン」。
かのアメコミ歴史を変えてしまったと名高い『バットマン:ダークナイト・リターンズ』のフランク・ミラーの原作。
アートはフランク・ミラーとも『バットマン・イヤーワン』で組んだデイヴィッド・マッケリ。
ミラーはまた長い歴史を持つ古びたヒーロー物をハードボイルドな高みへと持っていきました。

「かつての恋人に裏切られ、宿敵キングピンに正体を知られてしまったデアデビルことマット・マードック。キングピンはマットから仕事を奪い、友を奪い、信頼を奪い、ゆっくりと確実に彼を追い込んでいく。全てを奪われ転落したマットは狂気に近付きながらも運命に立ち向かう。」

全てを失ったヒーローがその高貴な魂を取り戻して行くという、男泣きなお話です。
 
この合本の始めの方はデイヴィッド・マッケリのアートが、典型的な昔アメコミの感じで日本人には嫌われそうな絵柄。
それが回を追うごとに洗練されていくのが分かります。
そしてその後の『バットマン・イヤーワン』では洗練されたハイコントラストな絵柄に達するのです。

もし『デアデビル』、次の映画化があるならこれをやるべきでしょう。
これまたTVニュースでやってたのです。
ここも廃線の危機に瀕しています。
神戸電鉄粟生線は、神戸のベッドタウンである鈴蘭台から小野市の粟生を結ぶ路線です。
神戸電鉄の鈴蘭台まではまだ利用者多いのですが、それ以北はどうなんでしょう?
しかしここは他の交通手段が少ないので、廃線になればかなりの数の困る方が出てくるでしょう。

神戸電鉄はおそらく日本でも最高値にあるくらいの乗車料金の高さや、
装備の旧式化などで利用者が減少、毎年の赤字は10億とのことで・・・
これはかなり存続は難しいのでしょう。

今日のニュースでは神鉄と街が一緒になったイベントを紹介しておりました。
三木駅近くの「なめら商店街(石畳が雨の日になめらかになって滑るの意)」などをスタンプラリーしておりました。
三木という土地は、昔より豪族が多く(鉄鋼鍛冶鍛冶関係でしょうか?)、その屋敷も意外に残っております。
そんな観光資源を活かそうというプランでしょう。
見た限り「いまいち」盛り上がり欠けてたんじゃないかなぁ・・・

このあたりも良く行くのです。
実はもう亡くなってしまった伯父が魚屋さんをやっていたのです。
全盛期にはその豪族の子孫のお金持ちや料亭が高価な魚を買ってくれて流行していたらしいです。
いまやその場所もほとんど店がありません。
(オカンらは今でも行く度にあそこの債権取ってないとか言うてますよ。)
この街見るたびに存続難しさが肌で分かります。
「鉄ちゃん」とは言えませんが血中鉄分はかなり高いと思います。

今日、チラッと観たTVニュースで「和田岬線」の事をやってました。
和田岬線とはJRの兵庫駅から和田岬に行く単線です。

和田岬には三菱重工があり、そこに勤める社員さんの足として(ほぼそれだけのために)存在します。
だから一駅だけの移動、運行は朝夕だけなんですよ。
そして黒字路線です。

黒字路線なのですが、近いうちに廃線が決定しています。
すでに神戸市営の地下鉄でシミンの足は確保されているのです。
さらに神戸市では和田岬のある運河や臨海部の再開発を目指してます。
それには線路や鉄橋での地域の分断が問題視されているようです。

インタビューでは和田岬線を利用していらっしゃる方も「(廃線しても)あまり困らない」との事で。
しかし近所の商店街の方々は和田岬線込みで地域の活性化を目指してらしたそうです。
その商店街のおばちゃんが言ってたのですが「折角あるのをつぶさんでも使って活性化したらええやん!」
全く同意見です。

私も和田岬には良く行くのです。
鮮魚買いに中央卸売市場行ったり、ヴィッセル神戸のホームであるホームズ・スタジアム行ったりと。
でも申し訳ないですがクルマで・・・

ちょっとその内乗ってきます。
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「この街で生きていくってな、死ぬくらいの勢いで生き延びていくか、知らんぷりして生きていくか、ここを捨てて出て行くかの三つしかなかとじゃ!」
長崎を舞台にした日本の「トレインスポッティング」。
「未来を選べ」

『デルタフォース』や『ヒッチャー』が劇場でやっていた80年代半ば=昭和末期のあの頃の長崎を舞台にし、
中学生が主人公とは思えないぐらいの暴力の連鎖が描かれます。
当初のタイトル「番長」の牧歌的な響きが許されるほど、物語の世界は甘くありません。
「番長」から想起される学校でも覇権などいう問題は冒頭で離れ、主人公たちはノワールな世界に食い込み、そこで必死で生き延びようとするのです。

読んでいる間、最近観た台湾映画『モンガに散る』を思い出してました。
日台で奇妙なシンクロニシティが生まれてます。

今回も作者岸川さんの体験を元にしたフィクション。
そして岸川真さんの一連の小説には必ず「希望」が残ります。
血みどろな物語ながらその読後感が爽やかなのが特筆です。
ちなみに印象的な装画は『ワールド・イズ・マイン』の新井英樹さんです。

おそらく『ブルースブラザース』のパロディシーンあるのですが、読んだ方当てて下さい。


最近では映画『ガンツ』のガンツ・スーツ。
あのコミックそのままなレザーぽいキツキツぽい衣装、
押井守監督の『アサルトガール』の衣装、
樋口真嗣監督『ローレライ』の香椎由宇ちゃんの衣装
同じく樋口監督の『隠し砦の三悪人』の椎名吉平さんのダースベーダーぽい衣装、
劇団新感線の芝居の印象的な衣装、
すべて竹田団吾さんの作品です。
デザインもやられますが、実際に作るのも竹田団吾さん。
今回、東京で作品展が行われ、その作品集も出版されました。

作品集の写真は野波浩先生撮影。
竹田作品であり、野波作品・・・
これは買わないといけん、と思えど金欠です・・・・

私の愛する仮面ライダー響鬼の印象的な筋肉ぽいスーツも竹田団吾さんの作品なのです。
元々劇団新感線にいらした団吾さんは、古田新太さんや羽野晶紀さんと一緒にかつて出ていた『現代用語の基礎体力』とかではギャグ演技も見せてくれますよ。

しかし衣装本物が見てみたい。
『ブルーサンダー』と同じ年にこの作品。
この頃のジョン・バダムは神だった(ジャンルファンにとっては)。

『ウォーゲーム/WAR GAMES』
1983年度米国作品
ジョン・バダム監督

【あらすじ】
ハッカー高校生デイヴィッドは、新作ゲームでいち早く遊ぶ為にゲーム会社にハッキング、「全面核戦争」というゲームを楽しんでいた。が、それは国防省のコンピューター「ジョシュア」のシュミレーションだった。彼にとっては遊びのハッキングが人類を破滅に導く本当のウォーゲームになっていく。

劇場公開当時、日本は任天堂ファミコン全盛時代。
そんななかのガキにはこの映画にはたまらないものがありました。
「パソコン」じゃなくて「マイコン」と呼ばれてた時代です。
今と違ってコンピューターにはカセットテープにデーター記憶させてて、それで何が出来るのか知らない私らはキーボードーで「ABC」とか打ってそれがモニタに出る、ただそれだけで喜んでたと。
そんな時代。

流石米国を進んでいるなと思ったのは主人公のコンピューター環境。
日本じゃコンピューターを個人で、しかも学生が持っているなんて珍しかった時代なのに(当時はすごく高かったはず、学校周囲でも持っているのはお金持ちの一人位)、映画ながら高性能のパソコンやモデムとかを高校生がもっているのですよ。
モデムを使ってのハッキングシーンでインターネットが世の中を席巻する前にその感覚を教えてくれました。
今ではオタク差別も流行りませんが、このオタクとしか呼びようの無いハッカー高校生の格好いいこと!

ネタバレになるので言いませんが、世界は驚愕の方法で救われます。
ハッピー・エンド版が劇場公開されたのですが、核戦争で破滅する版も撮影されており、試写の評判で公開版が選ばれたそうです(破滅版も見てみたいものだ)。
今や、スピルバーグのドリームワークスのプロデューサーであるウォルター・F・パークスは当時この作品で脚本家でした!まさに勝組。
この作品後ウォルター・パークスはこの映画の後日譚のような『スニーカーズ』の脚本を書きます。
『スニーカーズ』を観た時は、主演のレッドフォードが年齢は合わないけれども、『ウォーゲーム』のマシュー・ブロデリックのその後だと感じましたよ。

美術のジミー・T・ムラカミは、ロジャー・コーマンの下で『宇宙の七人』で監督デビュー。SFXで参加していたジェームズ・キャメロンにボンクラ呼ばわりされた後、核戦争後アニメ傑作『風が吹くとき』を撮ることになります。

またサントラ話。
この作品もバダム監督御用達、アーサー・P・ルービンスタイン。
最近タワレコ行きましたら、また完全版サントラとか出とるとですよ。
金欠病の今は買えなかったとです。