初めてきた鬼塚クンの部屋。
ううん、これは鬼塚クンの匂い...鬼塚クンの匂いが私の中にたくさん入ってきて、なんだかクラクラする...
「適当に座って。」と彼が言ったので私は部屋のベッドに腰掛けた。
私は今日 初めて を捨てる覚悟はしてきたつもりだ。
「桃子ちゃん...」
彼の吐息混じりの色気のある声に私の頭の中は彼のことでいっぱい。
彼がゆっくりと背中に手をまわし二人の距離は近づいていく。
「桃子ちゃん。目つむって。」
私はゆっくり瞳を閉じる...
互いの唇が触れ合う...その瞬間
「はい、もう俺から逃げられない」
鬼塚クンの声がして目をあけるとそこは彼の部屋ではなく、うす暗い洞窟の中。
周りを見渡すと、赤、青、黄色色とりどりの鬼たち。
私は自分の状況を理解した。
「まったく、ちょろいよなあ。桃太郎の子孫は代々鬼からの復讐を受けてきてるんだ。このくらい想定できなかったのかよ」
鬼塚クンの声がしたがその声は鬼塚クンから発せられた言葉ではない
目の前で不敵に笑う鬼だ。
いつもそう。この人は信じられると思った人に裏切られる。
私は馬鹿だ。ホントは分かっていたのかもしれない。でもこの人だけは信じられるって思いたかっただけなんだ。
桃太郎の子孫の宿命。鬼が島を壊滅状態にした桃太郎に恨みを持った鬼たちは世代を超えた桃太郎への復讐を企てた。それが桃太郎の呪い。宿命なのである。
「はあ、お前一人を殺してもご先祖様は満足しない。桃太郎の子孫が絶えるまで復讐は続くぞ。あ?この状況にビビって声も出ない?だってさっきまで意中の相手といい感じだtったんだもんな?しかも意中の相手の正体は俺。鬼だったんだもんな?」
馬鹿にしたような口調で話すリーダー格の鬼。鬼塚の言葉に兵隊たちは皆私を馬鹿にするように笑った。
「はあーおかしい。自分の好きな相手にだまされるとか俺だったら死ぬわーwwwww」
「お前のキス顔wwwwほんと笑えるわwwwがはははは」
「おい、泣いてんじゃねえのか?まあ俺たちがたっぷり可愛がってから殺してやるからよ。喜べよ」
「あんだよ?なんか文句あんのか?」
私はもう一度聞こえるような声でつぶやいた
「ごちゃごちゃうっせえなゴミども」
私はいつも忍ばせている刀を担ぎ。一閃。
あたりが光に包まれた。
視界が開いた時には鬼の兵隊は全員倒れていた。
鬼塚が周りを見渡し唖然とする。
「そんな...まさか...その刀...!!!!!?獲鵬の刀!!!!?それを手にしているのは桃太郎の名を後継するものだけ...この女が桃太郎だと!!!!!!」
「気づくのがおせーよ。ったく人のことさんざんコケにしやがって。乙女の恋心、弄んだ罪は重いぞ?」
「ま、待ってくれ!!!!すまない!!!!俺たちの部族が桃太郎の子孫を狙ったのは今回が初めてで人なんか殺したことは無いんだ!!!!俺たちよりもっと他にお前の仲間たちを殺した奴がたくさんいるんだ!!そいつらに脅されて俺たちは...」
「関係ない。お前ら全員許さねえから。古よりの桃の呪いをうち払い、鬼に正義の一振りを与えん。絶対滅殺・鬼外!!!!!!!」
刀に暗い炎を灯し刀を一振り。
刀が鬼の生気を吸い取り鬼は膝をつきゆっくり倒れた。
「女の子の恨みはこの世で一番怖いんだよ。おぼえときな。」
今日も私の足取りは軽い。
嫌なことがあってもすぐにケロッとしちゃう。
私のいいところかな?
そういえば今日は節分か・・・
ふんふんふんー豆まきでもして悪いものを追い払おうっと
鬼は外、マイダーリンは内にいっぱい白いのだして❤なんてね!
今年もなんだかたのしそうなよかん!
end