これで全部か。
僕はたくさんの友人たちからもらった手紙に目を通していた。
僕は明日結婚する。わけあって式はあげないんだけどね。
まあその辺は皆さんにも察していただきたい。(笑)
で、式をあげない僕たちを気遣って手紙を書いてくれたんだけどそれがまたすごい数で...
これ100通くらいあるんじゃないかな?
たくさんの人が僕たちのために手紙を書いてくれたと思うとなんだか感慨深い。
手紙か...あまりいい思い出ではないことをふと久しぶりに思いだした。
明日籍をいれるし、一区切りという意味で過去の思い出したくない話を皆さんに聞いてもらおうと思う。
あれは高校に入学したての頃の出来事...
もう朝か...
入学式もこれで三度目になるが入学式の前日と言うのはなんでどうして寝つきが悪くなるのか。特に緊張する理由もないのにそわそわしてしまう。
「あら、ゆーくんおはよう」
「おはようお母さん。あと高校生にもなったしゆーくんはやめてね。中学の時からやめてほしかったけど」
「またそんなこと言ってぇ~そういうことは童貞卒業してからいってもらえるかなぁ~?」
「うるさい!もう行くから!」
親にだけは性事情に関しての事は言われたくない。
制服に着替えそそくさとうちを出た。
「おはよー!!」
「おはよーユミ」
幼馴染のユミ。小学生の時からずっと一緒の学校に通っている。
「今日から高校生だね!!なんかわくわくするね!」
まるで子供みたいな目をして僕に近寄ってくる
「そうかー?マンガとかアニメみたいにそんなキラキラしたものじゃないと思うんだよ高校生って。もう三年間なんてきっとあっという間だぞ」
「そうかなー?」
なんて他愛のない会話をしながら結局中学の時と変わらず一緒に学校まで行った。
そうきっと三年間なんてあっという間なのだ。
早すぎる。
入学してからもう三ヶ月も経ってしまった。
入学のオリエンテーションくらいしか記憶にない。
なんなんだもう来週には卒業するんじゃないかこれは???
クラスにも慣れてきて授業の容量も把握してきた僕はだらけきっていた。
僕だって高校生に憧れをもっていなかったわけではない。
これでも少しは期待していたのだ。放課後の屋上とか体育館裏での呼び出しとか。
ぶっちゃけめっちゃ期待してた。
しかし毎日は平和に過ぎ去っていく。まあこれもまた一興。
よしとしながら今に至る。
しかし平和は続かなかったのである。