桜は満開になり少しずつ散り始めた。
しかし俺の桜はこれから咲いていくのである。
「お前、一人でブツブツ何言ってんの…」
そう後ろから声をかけてくるのは中学時代からの友達の武田だった。
さらに言うと武田は幼稚園から一緒である。
いわゆる幼馴染というやつだ。
「まあ、なんだ…武田よ…高校生と言うものはいいな…」
なんか武士っぽい感じに言ってしまった俺かっこいい。
「はあ?まだ入学したばっかじゃん。なんかあった??笑」
こういう語尾に 笑 みたいのが付いているときはだいたい察してそれを面白がっているときだ。長年の付き合いは伊達じゃない。
まあ、面白がられつついつも正直に話すのが俺である。
まあ、たまに反発はするんだけどね☆
「ずばり言うとだな。女子と話してしまった。」
「それはわかってる。誰と?」
わかってるとかこいつなんなの?エスパーなの??それともストーカー…いやん!!!私まだ好きな人ともエッ(ry
「はよ、だれか言わんかい。」
叩かれた。そのせいで俺の脳内劇場が閉鎖された。
「あ、荒木さんだよ…」
頭をさすりながら言った。
「荒木さん…ああ、あの子ね!!」
「え、お前なんか知ってんの??」
「あれだろイケメンの彼氏がいるって有名な子だろ??」
ファ!?
荒木さんにイケメンの彼氏がいるだと…!?!?!?!?!?!?!
あの俺が勇気を振り絞ってした挨拶はなんだったんだ!?
あんなに元気に挨拶をかえしてくれたじゃないか!!!
なんなんだあいつは!?人に思わせぶりさせといて自分は彼氏おるんか!?
なんやそれなんやそれ!!!
俺を第二の男として迎えようとしてたのか!?
ゆるせねえ…マジ許せねえ…
クソビッチが…二度と話しかけてやんねえからな…覚えとれ…
「って言うのはまあ全部嘘なんだけど~笑」
!?
「え、嘘なの…??全部嘘なの…?」
「全部嘘だよ。だいたい俺がそんな興味ない女に詳しいと思うか??」
「…思わない。」
そ、そうだよな。荒木さんがそんな悪い人なわけないもん。
清く、正しく、健康的な荒木さんだもん。
そんなことがあるはずがない。
振り返ると武田がニヤニヤこっちを見ていた。
「へえ…クソビッチね…笑」
はっ!!!しまった!!!!また考え事してる時にブツブツいっちゃうキモスキル発動しちゃった!!!!!
「ちょ、待て!これは違うから!!!荒木さんの事クソビッチって言ったんじゃないからお願い許して靴なめなめしますから!!!」
「キモイから!なめなくていいし!お前どんだけ本気なんだよ…」
俺の必死の謝罪に武田は折れた。ちょろい奴だ。しかしなんだろう。何か大事なものを無くした気がする…
そんなこんなで武田とのなれ合いは終了を迎えた