『ことば』vol.10 ~記念日~
ゲスト出演、終わりました。
手、震えました。
足、震えました。
どうしたことでしょう。帰宅途中の池袋でも脈が早かった。
人前でなにかやるってのはとても緊張するもので、恐ろしいものです。命の危険を感じたってことでしょうか。
演っているときの空気、しばらく忘れらんないな。
『ことば』の場にはなんか不思議な力が働いていて、本番でみなさんが舞台にいる姿を観ていたらそんなことを感じて、思い出して、むかし出てた時もこんな風にドキドキしてたなぁと思い出して、そしたらあっという間に出番が来まして、上手から出るはずなのに焦って下手にスタンバイしてました。。。
お客さんがどんな風に聴いてくださったのかは分からないですが、聴いてくださり本当にありがとうございました。楽しんでいただけたなら幸いです。ささやかながら、心から、そう思います。
ひとりこの練習をはじめた時、父の事を思いました。父ならどんな風に言葉にするだろう。どんな音色?どう子に接し、どう叱り、どう戯けて、どんな風に想いを込めるか。
そして、今の自分なら、どうだろう。
あと大好きな俳優さんならどう演じるかも考えて笑
自分なりにあーでもないこーでもないと考え、移動中はスマホに録った自分の声をヘビロテし、子供が寝たあと極寒のクルマの中でダウン着て懐中電灯の灯りで稽古し、本番近くは子らが起きても止むなしとリビングで本息でやって妻に見てもらい、起きてきたらそこでおしまい。ねんね。
初のゲスト出演。
人前で広島ことばでなにかやったのも初めて。
そして、東京でなにかをやることはきっと最後。
ぼくの記念日。
第二子 出産前後
妻に言われて気づきましたが、
第二子を授かりましたのご報告を最後に、ブログを放置してました。。。
バ海馬フル回転で思い出しながら、いざ書かん!
出産予定日は6月27日。
とはいえ今回は2人目。
予定日より全然早く6月半ばには産まれるだろうと勝手に予想。
そろそろだねー。
そんな心構えで6月を迎えるも、兆候ゼロ。
・・・あれ?
6月半ば。
いつ陣痛が来てもいいようにと入院グッズをまとめる。
お腹がグンと大きくなってきているのに、前駆陣痛がこない。
これはむしろ予定日超過の流れか?
すこし焦りを感じ、出産を促すために歩きはじめて数日の6月21日金曜日。
仕事から帰宅し、ごはんを食べながら今日はどうだった?と訊くと、
昼間にショッピングモールをブラついたとのこと。
そして風汰のときみたいな張りはまだないとのこと。
そかそか。
食べ終わり、僕は自分と妻の食器を下げ洗い物。お風呂の準備。
妻が風汰のごはんを終わらせて食器を下げようと立ったとき、
「あ」
・・・え?
「破水した破水した破水した破水した」
20時15分。
いつ来てもいい。
そんなつもりでいたけれど、第一子の時みたいに陣痛からの出産を想定していたけれど、まさかの破水スタート。
2人で軽く泡食った。
だけどすぐに切り替わる。
バスタオル。病院へ電話。実家へ電話。着替え。車のエンジン。荷物。風汰の準備。出発。
20時半すぎに家を出て、20時45分には病院のLDR。
診察。
お義母さんが合流し、風汰を預ける。
診察の結果、まだすぐじゃないけど今夜から明日の午前にはと。
いったん帰宅し、買い物していろいろ準備して。風呂に入り、着信音が鳴るようにして0時に就寝。
2時半頃、妻からの着信音。
そろそろだから来て。
2時45分頃、病院着。
LDRで寝ている妻の腰をさする。
さっきまで助産師さんにやってもらってたさすり方を妻が僕にレクチャーし、結果前回よりも的を射たさすり方になったようで、妻も僕も前に比べたらずいぶんと楽だった。
前回んときに教えてくれてたら良かったのに。
とはいえ陣痛。
かなり痛そうに顔を赤くして汗ばんで、
そして痛みゆえかときどき強い口調。
「ちょっと診てみましょうねー」
僕はいったん外に出され、呼ばれて戻ったら助産師さんも看護師さんもステイ。
それから陣痛の波が4回くらいきて、その都度いきみ方を褒められて、先生がきて、もう頭が見えてますねーっなって、6回目で注射とジョッキンってやって、
7回目。3時36分にスルンと誕生。
おー産まれたー。
だけどすぐひと泣きした後はあんまり泣かなくて挿管。
不安な妻と僕。
それもあって妻も僕も泣かなかった。
出てきた胎盤が前回みたいにドロンとでっかくない。
前回のたった一回が正しいのか間違ってたのか、というか、出産のある幅のなかにあったのかそうでなかったのかが分からないから、やはり今回がどうなのかも分からない。
だけど挿管の甲斐あってか、赤ちゃんがしっかり泣き始めた。
ひとまず大丈夫そう。
2、3分してようやく隣の部屋で体重を計ったり服を着せたり。
を、スマホで撮影。
と、となりの部屋から妻の悶え苦しむ叫び声。
「いた〜い!いたいいたいいたいいたい痛い!!」
あー縫合してんだろうなー痛いよなーって思ってたけど、あとで聞いたら違ってた。
残った胎盤を子宮から剥がし取り除くべく、先生の腕が体内をグルングルン、内から直で掻き回していたそうな。。。
ベビと共にLDRに戻り、ベビを妻に抱かせてすこしホッと。
お疲れさま。
今回の出産にまつわる感想エトセトラを話してたらようやく落ち着けた。
というわけで、
6月22日(土)3時36分、
上田家第二子が誕生しました。
体重2788グラム、身長48.5センチの元気な男の子。
赤ちゃんの名前。
誕生の2週間くらい前にはほぼほぼ決まっていましたが、ベビたんの顔を見てしっくり。
その名は・・・
上田旺祐
(うえだおうすけ)
旺・・・
さかん。盛んなさま。勢いがよい。ひかり。美しい光。光を放って美しく輝く。お腹のなかでかなり元気に動きまわっていたので。夏至の日生まれ。
祐・・・
たすける。神が助ける。神の助け。天の助け。かばい助ける。幸運。
うん、とってもいい名前だ!
というのが出産前後のエトセトラ。
小さくスリムに産まれた旺祐ですが、ひと月半たってぷくぷく大きくなってきました(^^)
帰り道
帰り道。
さだまさしを流しながら車内で歌う。
寄せようとしてもうまく歌おうとしても、どうしたって歴然の差。
まそりゃ当然なんだけど。
でもほんと全然違うの。
一音一音の音色というか精度というかレベルというか説得力というか内包しているものの重みというかがまるで違う。
で、つながりました。
自分はその辺の人とは言葉に対する意識がすこし違うなぁと最近よく感じていました。
言葉の意味や文脈や呼吸や要素やそれを発するときの在り方や。
それは日常的にもそうだし、自分が発した言葉に対する検証も含めて。
意識的にでなくても自然とたくさん引っかかりを持つ状態。
たぶんきっとそれは、長い間芝居をやってたから。
染み込んじゃってるんだろうなと思います。
精度というかレベルというかは大したことなくとも。
さだまさしと歌って気付くその道のプロの凄さ。
それをなりわいにしている人のすごさ。
歌手の一音や、俳優の一言や、スポーツ選手の一歩や、
板前の一振りや、写真家のひと押しや。
熱意をもって長くなにかに取り組むということには、
きっとそういう側面もあるんだろうなぁと思います。
児童虐待死について
本当にひどい。
むかつきを感じる。
痛ましい事件を起こした両親に、はらわたが煮えくりかえる。
しかし。
どんな思いで産み育てたんだろう。
結愛と名付けたんだろう。
いつからそんな風になっていったんだろう。
再婚した旦那はどんな人だったんだろう。
どんな理想や哲学があったんだろうか。
思い通りにいかないことと、夫や妻はどう向き合っていたんだろう。
自分も結婚し人の親にもなった身。
ひどい話にとてつもなく悲しい気持ちになるが、
すべて他人事とは思えない。
自分にも可能性がある。
幸運にもそうなっていないのは、妻のおかげだと思う。
それでも。
まさか自分が。
自分には関係のないこと。
と思うようなことが、往々にして自分に起こることを知っている。
虐待をする側かも知れない。
虐待の疑いを見つける側かも知れない。
どうすればこんなことにならないだろう。