2011年に刊行
十年ばかりしてから新潮文庫になりはや22刷。刊行以来の累計が30万部。
享楽と慰安のためのミステリーならいざ知らず、ジャンヌとしては「哲学書」ですから事は尋常じゃないし、2022年に東大京大で一番売れた本と言われれば、、、

因みに、近隣の公設貸本屋さんの待ち行列は40くらい(所蔵数は二冊)

それなりの「人気」というべきだが、最後尾の読者が手にするのは一年後だろう。

かの「ソフィーの世界」の爆発的人気はさておき、池田晶子さんの「14歳からの哲学」以来の珍事だし、難度もいささか異なる。

論評をするにもパスカルやハイデッガーを直接読むよりは簡単だが、それなりな歯ごたえがあります。


ユーチューブには、さまざまなお手軽「解説あるいは解釈」動画がありますから、暇でも退屈でも無い方はそっちをご覧下さい。

しかし、ユクスキュル(ドイツの理論生物学者)が唱える環世界論、、、つまり生物それぞれがそれぞれの宇宙観をもちそれぞれの時間と空間の中で生きているなら一冊の文庫本の世界だって「それぞれ」に理解されており、正しい理解や解釈だかはしれたものではない(カバー写真のキャプションだってアタシとしてはオブジェクションだ)

本気で「暇と退屈」を理解したいなら、たった800円ですから自分で買い求める事です。アタシは付箋と鉛筆片手に一週間ばかり没頭しました。




To be continued