かなりテイストの違うミステリーというか、ノワール小説らしいから、、、
とりあえず公設貸本屋さんで直ぐに手に入る二冊を
なんだい、、、これは!?
まずは「通り魔による連続殺人事件」みたいな、そして「掏摸」のほうは名題の通りなダークヒーロー。ブリティッシュノワールを彷彿とさせます。
真っ当なリアル書店の店員さんならば、何処の棚に並べる?
真面目ならば日本文学かミステリーか悩むだろうなあ、、、って。
純文学だってドストエフスキーの作品には、因業な金貸婆あさんを惨殺したり、なかまのリンチ殺人、果ては尊属殺まで。
かの「罪と罰」に登場するポリフィーリー予審判事は通の間では、名探偵列伝に名をとどめるのだ。
予備知識なく読み始め、、、ウィキをググれば、なんだい!芥川賞作家じゃないか(^^)
全体の作品傾向を詳らかにしないが、よもや宇能鴻一郎のような「官能作家」に堕したわけでもなかろう。
ミステリー作家って、大抵はそこそこ売れっ子なんだが、彼は高尚系だから版元もそれなり。
読後の満足感もまたそれなり(純文とミステリーを同時に楽しめたのは高村薫さん以来)