♡ひとむらの忘れ草に♡
風に運ばれた忘れな草が
ひとむらの忘れ草の傍に
一輪咲きました
忘れな草の群れでなく
忘れ草に
もう其処には帰れない
此処で
咲き続けるのです
忘れ草は憂いを忘れさせる花
明るい黄みがかった橙色の花
薄青色の愛らしい
忘れな草の花言葉は
「私を忘れないで」
忘れ草は
哀しみを忘れる花であり
人を忘れる花であり
人に忘れられる花
♡古今集 恋 766
恋ふれども 逢ふ夜のなきは 忘れ草
夢路にさへや 生ひ茂るらむ
夢の中でさえ恋しい人に逢えないのは
夢の通い路にも忘れ草が茂っているからでしょう
忘れ草がひとむら咲く里は
苦しみの谷も
哀しみの森もなくて
それぞれの心に込めた想い出に
癒やされて
あの世への時を紡ぎ
日々を送る居場所
忘れ草の萱草色(かんぞういろ)に
染まり
この世の繋がりを忘れ
愛おしい人への想いも忘れ
ただ咲いている
それが此処に咲く幸せ
忘れな草の「な」を
涙で流す
そうして咲いている花一輪
どうか優しい風に吹かれて
時を紡ぎ
幸せの彼方に
飛び立てますように
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♡三枚のお花の画像はGoogleより
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母と私は
子離れできない 親離れできない
親子なのでしょう。
成人して 嫁いで
親と離れることが自立ならば
自立出来ずに歳を重ねた日々
傍で忘れいく母に
想い出を重ねて 歳を重ねて
お別れしたかった。
「家に帰りたい。」
涙ぐむ母に 此処が居場所と告げて
帰る背中は
「帰ろう。」
と言いたがってるはず。
言えない心をふさぐ。
此処が
母の安らかな居場所であり
幸せな終の住処であると
祈ります。