「宇宙人王さんとの遭遇」

各国映画祭で称賛を集めたイタリア製作のSF映画です。

たぶん低予算で作られているであろうB級映画とは思えないくらい出来もいいし、83分と短いのでさくさくっと見れました。

地球にやってきた宇宙人の王(ワン)さんは、なぜか中国語。
中国語が一番使われている言語だと思い勉強したとか、地球人と友達になりたいとか、けっこう真面目で紳士な王さん。
でも尋問にあたる秘密警察は最初から侵略と決めつけているから厳しくて。
中国語の通訳をする主人公もこれじゃ王さんがかわいそうと思い、彼を助けようとします。

SF映画ということでUFOなども登場しますが、ほとんどが密室劇。宇宙人王さん&秘密警察&主人公の心理戦が続きます。王さんを助けようと主人公が動き出してからはサスペンスっぽくなってハラハラドキドキしてました。
他者に対しての偏見、信頼とテーマも深刻。ラストも衝撃的でした。

人(宇宙人も含め)を信じるってリスクもあるから、とにかく慎重に考えないといけないんだろうけど、緊急事態の時に冷静に判断なんかできないだろうし。そんな時、直感で動くとなるとこういう結果もありうるだろうし…う~ん。

主人公の女の人は見たことないけどけっこう美人で演技も上手かったと思う。あの中国語もわからないけど本当だったらスゴい。宇宙人の王さんも見ているうちになんかちょっと可愛らしく感じてきました、不思議。だからこそあのラストはちょっと。嫌いじゃないけど、やっぱ人間不信~。