「押すなよ!絶対押すなよ!(サルコジ)」 | Ultra-Deep Field

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雑記、ときどき経済ネタ。

今年に入りピンポイントでギリシャショック・アタックを繰り出し全世界をビックリさせたギリシャさんが順調に破滅的シナリオへと舵きりしており、「ギリシャぐらいどってことねー」と軽視していたEUひいては世界経済の二度見を誘うドラマチックな展開になっています。

【ロイター】楽観論に「冷や水」、ギリシャ国民投票警戒しリスクオフ再開
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23960220111102
<引用>
欧州の危機対応策合意で広がった市場の楽観論に「冷や水」が浴びせられた。ギリシャが欧州連合(EU)による第2次支援策に関する国民投票を実施する見通しとなり、欧米でリスクオフムードが再燃。2日の東京市場でも海外勢の動揺ぶりに株安、債券高となっている。ただ市場が荒れたことで政策対応期待も強まってきた。
<引用終わり>

EUに尻拭いを求めてやっとこさ支援策を引き出したものの、交換条件としての緊縮財政に公務員を始めとしたギリシャ国民が全力ボイコットやらデモやらでワッショイワッショイとなり、お手上げ状態のパパンドレウ首相が「じゃー俺知らねーからてめーらで決めろよ」とキレて丸投げした瞬間に全世界同時ドン引き→世界同時株安という経緯。
肌寒さが増した11月初旬において、夏祭りのような賑やかさがそこにはあります。

まあ、急落っつっても大したアレじゃないので定期的な懸念煽り的な感じで、実際はアメリカのQE3に関するバーナンキ発言を全世界同時に正座して待ってるようなとこじゃないかと思われるんですけど。

ちなみに530億円程度のギリシャ国債を抱きしめているフランス・サルコジ大統領はかねてから「てめえふざけんな死ね」との心境をあらわにしており、今回のパパンドレウ首相のメジャーリーガー級豪腕直球丸投げにより、燃え上がる炎に国家を挙げて大量のガソリンを投入する格好となっています。
300億円の同国債を握り締めているドイツと共に緊急TEL会議のようです。

ギリシャ国民投票発表受け、仏・サルコジ大統領と独・メルケル首相が緊急電話会談
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00210739.html

ギリシャがコケればEUのお荷物仲間:イタリア・スペイン・ポルトガルともども美しいドミノ倒しが完成する算段であり、さすがにドイツフランス巻き込んだ巨大ドミノになる可能性は低いと思いますけども、現状は「押すなよ!絶対押すなよ!(サルコジ)」みたいなダチョウ倶楽部的展開になりつつあるわけで。
永世中立国のスイスはニヤニヤしながら爆笑待ちってとこかと。

ここまできたらギリシャにも派手に爆発炎上して頂き、壮大な打ち上げ花火とともに夏の終わりを締めくくってほしいと存じます。
もう11月だけど。

キレを増したギリシャの誤ったハンドルさばきからしばらく目の離せない展開でございます。
引き続きウォッチング。

yn87