登り切った坂を

振り返ってみた

延々と続く緑の並木

上り坂の始まりは

もう遠い過去のよう

 

下り坂を見下ろしてみた

色違いの屋根の間から

街の営みが見える

吸い込まれたくなるほどの

海のきらめきが広がっている

 

帰る必要もないのに焦って

急ぐ必要もないのに突っ走って

疲労や徒労にまみれた汗

湿った服では拭いきれなくて

吹く風にもしばし手伝ってもらう

 

駆け降りるのはもったいない

この景色がご褒美なら

止められるまで存分に頂きたい

意外と長いこの下り坂を

大切に大切に下っていきたい