薄日の引き潮とともに

過去の人の顔は消え

宵闇の訪れとともに

自分の輪郭も薄れていく


何もかも忘れてしまったはずなのに

確かに覚えている

指先に付きまとう寂しさが


今となってはおぼろな記憶ほど

盛んに僕を呼んでいる

塗り替えてできた記憶さえ

懐かしくもある満月の夜