潮風は消える

僕に届かないうちに

カモメらを喜ばせた

あの香りはどこへ


こすれ合う砂と水

耳が欲しがっていても

僕に届かぬうちに

波音は消える


失われゆく風景を

想像力では補えない

言葉だけじゃ

写真だけじゃ


今手にした感覚は

過去に触れるための手がかり

五感を旅立たせる

軽はずみのバックを背負って