静寂が一瞬で

大歓声に変わった

緊張が喜びに

祈りが涙に


彼女は拒まなかった

自分の夢に

他人の夢が我が物顔で

のしかかってきても


この日が来なければ

気づかなかっただろう

彼女が望んでいたものが

メダルの輝きではないことに


切望の中で

彼女は見せてくれた

なりたかった自分を

誰もが望んでいた以上のものを


みんなのための笑顔と

誰のためでもない泣き顔と

華麗な羽ばたきを記憶に残して

一つの舞台の幕が閉じる