ヘッドフォンをしている間

外の音は聞こえない

降り出した雨に

気づくのはしばらく後のこと


どんなに素敵な音楽も

心のこもった朗読も

誰かの耳を奪っている

世界から耳を遠ざけている


何かに耳を塞いでおかねば

何かを聞き取ることもできない

何かに盲目でなければ

何かにしっかり向き合えない


どんな素晴らしい絵画でも

綺麗に折り重ねた言葉でも

誰かの目を求めている

こっちを向けよと言っている


薄っぺらなアイマスクが

賑やかな夜を塞ぐ

目蓋の上に蓋をして

欲張りな瞳を寝かしつける