詩では足りない

文章でも足りない

一体何行書けば

あの風景に追いつくのか

言葉で描けるのか


木に止まるトンボ

同じ時に鳴いているカエル

脈打っている生命の営みを

言葉は追いかけきれない


零れ落ちる水の一滴一滴

木が生やした葉の一枚一枚…

の葉脈の一本一本

その微細さを

「微細さ」という大まかな言葉でしか

伝えきれない


全ての複雑さを

静かに秘めて

一つの風景はある

絵から生まれたとは思えないくらい

言葉は絵にならない

風景を真似ることもできない