去る年雪を巻き込んだ風が 窓を揺らして吹き抜ける時 私たちはその内側で ゆったりと除夜の鐘を待っている 一瞬に燃え上がった激情や 胸につかえた出来事も 遠い昔の出来事のよう 記憶の淵に薄らいで 忘れ去りゆくこの年を せめて私から出る言葉たちは 覚えてくれているだろうか ぽつんと浮かんだ一言が 今年と来年を隔てる川に架かる 静かに降り積もる雪 除夜の鐘が響いた余韻の隙間に そばをすする音が漏れ