ぴんと張ったリードを

限界まで伸ばして

犬はひたすら前かがみで歩き

そして急に立ち止まる


木の臭いをくんくん嗅いでると

向こう側から

もう一匹の犬が

誰かを連れてやって来る


大きな犬と小さな犬とが

お互いの体を嗅ぎあう

その上で繰り広げられる世間話


犬は人が見過ごしていたものを

立ち止まり気づかせる

いつもの風景

横切るだけだった人々