教師が不足している。

 神奈川県の話ではありますが、この課題は全国に共通していると思います。神奈川のニュースでは、公立学校では1月時点で422人(小学校183人、中学校65人、県立高校38人、特別支援学校136人)だそうです。

 鹿児島では臨時的任用教員を2000人募集しているようで。

 

 だいたいの都道府県では、教師の2~3割程度はこの臨時的任用教員なわけです。恐らく、再任用を合わせると、現役といいますか正規といいますか、その割合はかなり変化すると思いますね。

 

 また、ほとんどのニュースではこの「臨時的任用教員」が減少してきたと結論付けていることが多いですね。

 教育業界では当たり前となっていますが、この臨時的任用教員は「臨時講師」「常勤講師」といわれ、正規教員と同等の仕事量と責任を負わされます。対外的にはただの担任としか認知されていない場合が多く、まさか1年間限りの「場当たり的」な存在だとは思わないでしょうね。年末もしくは年度末近くになって校長から「もう1年よろしく」と言われなかったら、次の年は無職になる存在なんですよね。だって、「臨時」だから。

 私の場合、遅いときは2月中旬に声がかかって、来年も飯が食えると安堵したことを覚えていますからね。

 

 私自身はこの臨時的任用教員には大反対です。なぜなら、正規教員と同等の業務量と責任を負わせながら、給料は据え置き。正規教員の産休や育休、休職、欠員の代役『穴埋め』。正規教員をぎりぎりの人数で配置し、臨時的任用教員や非常勤講師といった非正規教員を、教員定数を満たすための【便利屋】として扱われているからです。

 前にも載せたと思いますが、新学期スタートする前から、正規教員が足らないなんて学校もざらに存在しています(本来あり得ないですが)。

 

 では、なぜこの臨時的任用教員が減ってきたのでしょうか?

 単純に学校の実態や過酷さを知り、希望者が減ったから?それもあるでしょうが、文科省の答弁で面白いことをいっています。

臨時的任用教員や非常勤講師などの非正規教員を続けながら教員採用選考試験に再チャレンジしてきた層が正規採用されることにより、既卒の受験者が減ってきていることなどが理由

だそうです。

 

 教員を志望する学生が減り、採用試験の倍率が下がって受かりやすくなった結果、臨時的任用教員という便利屋が減ってきて、現場が困っています。

 モンペやクレーム、業務量などの情報を知りながら、それでも子どもを、地域を、よくしようと情熱あふれる稀有な人間を落としときながら、給料も待遇も良くない使い捨ての臨時的任用教員にはなってね?なんて、ふざけたことを言っているわけです。

 

 

 

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