この記事は、関連文献や現在の報道などから、
過去の事実や正しいと思われる情報に、
個人的な見解を交えてまとめたものです。
尚、福島とその周辺で被災されたり、
大変な思いをされている方々にとって、
計画停電よりも重要な問題があると思いますが、
救援物資が届かなかったり、
復旧作業が遅れたりしているのは、
地震や津波の影響というより、
原発事故が原因です。
そのようなわけで、
原発の実態を知っておく必要があると思いますし、
原発の今後についても考えたいと思い、
時期的には少し早いかなと思いながら書きました。
長文になってしまいましたので、
時間的な余裕がある時に目を通して頂ければと思います。
さて、今回の福島の原発事故により、
首都圏で夏場の電力が不足するとの報道がありますが、
実際には日本中の原発(54基)が止まっても、
電力不足にはならないというのが本当のようです。
ただし現在運転を停止している、
火力発電所やその他を再稼動させる必要があります。
(燃料問題はありますが再稼動に掛かる時間は2~3ヶ月程です)
そうすれば電力不足を回避出来るのですが、
夏場には足りなくなるだろうという見通しを、
政府及び東京電力は早々に口にしました。
その背景には様々な、
良くない思惑があるように感じてしまいます。
運転を停止している火力発電所やその他を稼働させるよう、
事故後すぐに準備をすれば夏場の計画停電も回避出来た筈ですが、
なぜそれに積極的ではないのでしょう?
(原子力発電には莫大な利権が絡んでいます)
また現在運連を停止している火力発電所やその他の他にも、
50数社の企業が所有する大型自家発電装置を活用すれば、
東北電力の総発電量に匹敵する1800万kwの電力が賄えるそうです。
ただ今の法律では一般家庭への送電が禁止されていますので、
時限立法なり、なんらかの法律を作る必要はあります。
東京電力は計画停電を回避する方法が他にないのなら、
政府に法改正を働き掛けるなどの対応をすべきですが、
その動きが見えませんし、
政府が検討している様子も伝わって来ません。
その辺の詳しい事情は現在分かりませんが、
後になって、
「出来たのにしなかった」という事が発覚したら、
大変な事になるのは明らかなのに不思議です。
しかしそこを議論しないのは当然と言えば当然なのです。
もしかしたらこのままでも、
電力不足にならないという見通しが立っているかも知れません。
原子力発電事業で大きな利権を得ている人達がいるのは、
誰もが知っている紛れも無い事実で、
その人達は電力不足をどう解決するかより、
失墜した原子力発電の信用を、
どうやって取り戻すかという事に関心があるのです。
周到な逃げ道がすでに用意されているのかも知れませんし、
ただとぼけているだけかも知れません。
なぜならば、
現在休眠中の火力発電所やその他が数多くある事は、
一般の人にはあまり知られていませんので、
(私も詳しくは知りませんでした)
それを伏せたまま電力不足を宣伝する事で、
原子力発電の必要性を強調する効果が得られます。
火力発電所やその他を再稼動させないままで、
夏の間も計画停電が実施されなかったら、
必ず疑問の声が上がるでしょうが、
その場合は、
皆様に節電のご協力を頂いたからですと言えば済むのです。
実際に停電はしなくても計画停電の可能性を言い続ければ、
電気が不足する事のストレスや恐怖を、
該当地域のすべての人に植え付ける事が出来ますので、
今後の原子力発電開発が格段に進めやすくなるでしょう。
今回事故を起こした原子力発電所は使えませんので、
新しい原子力発電所をどこかに作らなければなりませんが、
反対の声が起こると困りますので、
それは絶対に避けなければなりません。
新しい原子力発電所を作れなければ利権が減るからです。
(コスト、CO2削減、発電効率がずば抜けて優れているとは言えません)
計画停電をすると言いながら、
実はするつもりなど無いのではないかと勘繰りたくなるくらいです。
(全然しないのもおかしいので時々はすると思いますが)
電気料金の値上げについても、
今後原発反対の声が大きくなれば、
その勢いで様々な事実が発覚する可能性もありますから、
それを抑え込む為に先手を打っているようにも感じます。
(値上げはそもそも違った発想からでしたが原発反対の声を抑える効果もあります)
例えば、
賛成派
「今のままでも電気代が上がると言っているのに、
火力発電やそれ以外に切り換えたらもっと電気代が上がる余計な事を言うな」
賛成派
「停電は困る使えなくなった原発の代わりに新しい原発を早く作ってくれ」
反対派
「原発を作らなくても充分間に合うし高くはならない疑うなら自分で調べてみろ」
賛成派
「京都議定書で定めた温室効果ガスの削減達成の為には原発が必要だ」
賛成派
「そうだそうだ新しい原発だ」
などと国民同士で、
言い合いでもしてくれないかなと思っているかも知れません。
現状では原発になんとなく賛成の人も含めると、
賛成派の数が反対派を圧倒的に上回っていますから、
国民同士で言い合いをしたら、
どちらに軍配が上がるかは自明の理です。
そうなれば原子力に関わり大きな利権を得ている人達は、
笑いが止まらないでしょう。
それに関連してちょっと気になったのが、
夏場に不足する電力量の見通しが政府と東京電力で大きく違っている点です。
なぜ政府は東京電力が試算したものより倍近く大きな数字を示したのでしょうか?
東京電力が850万kw~1.000万kw不足という見通しを出したのに対し、
政府(海江田)は、3月26日に1500万kwが不足するだろうと発表しています。
なぜこれほどの違いがあるのか、
色々と勘繰りたくなる数字の開きです。
その前の23日に政府(海江田)は、東京電力が実施している計画停電について、
「不公平があってはいけないので東京23区の住宅を対象に追加できないか考えている」
と述べています。
東京23区は、鉄道や道路への影響の大きさや国家機能維持の観点から、
一部の区を除き計画停電の対象から外してあるのですが、
それを不公平だからというだけの理由で、
東京電力に打診するとは呆れてものが言えません。
電力供給は変電所単位で行っていて、
住宅地だけを切り離して止めることは難しいので、
実施はされないと思いますが、
もし住宅地だけを切り離して止められる仕様になっていたら、
今頃23区の住宅地も止めなくて良い電気を止められていたのです。
さらに5日になって海江田は、福島第一原発の事故で今夏、
電力の供給不足による大規模停電が起きる恐れがあるため、
「電気事業法27条による規制も必要だろう」と述べて、
法律に基づき国が使用量を制限する方針を示しました。
経済産業省は東京電力管内の大企業など大口契約者については、
ピーク時の最大使用電力を前年より25~30%削減する方向で産業界と調整に入っており、
日本経団連は25%削減を目標とした自主的な節電行動計画作りを加盟企業に求めている。
さらに、政府内にも数値をめぐって異論があり、調整は終わっていない。
政府内に異論が出ているのは、
実態を知っている議員が居るからではないだろうか?
どうやら海江田は、電気不足の宣伝が目的のようだ。
経済産業省が管轄している他の問題と比較すると、
この問題に関する海江田の異様な対応の早さと煽り方が気になるところです。
(この文を書き終えてから東京電力の会見のニュースが入って来ました。
内容はここに書いたような対策をして夏場の計画停電を極力回避したい
というものでした)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110405/k10015123041000.html
次に電気料金に関しては、
仮に日本にある全部の原発を一斉に止めて、
火力発電やその他に切り換えた場合でも、
2割増し程度で収まるのではないかという試算があります。
2割増し程度で収まるのは、
新しく発電所を建設するのでは無く、
休眠中の発電所を整備して動かすだけで済むからです。
それに一斉にすべてを切り替えるという事はあり得ませんので、
徐々に移行する方法ですと、
一気に電気料金が上がるという事は無いでしょうし、
試算が正しければ2割も上がる事はあり得ないでしょう。
東京電力や政府が火力発電やその他に切り換えると、
一気に2割は上がりますよと言うのであれば、
それは単なる脅しですから気にしなくて良いと思います。
(しかしすでに電気料金の値上げが決定したという報道がありました)
また電力不足にならないという、
もうひとつの根拠に2003年の東京電力の事例があります。
トラブル隠しが原因で2003年4月15日から約1カ月間、
東京電力の「柏崎刈羽」「福島第一と第二」合わせて17基が止まりましたが、
この時首都圏は停電にはなっていないのです。
2003年といえばつい最近です。
このような事を踏まえて、
報道等を見て行けば色々と見えて来るのではないでしょうか。
計画停電に対する疑問や原子力発電の今後について、
声を上げるべきタイミングも分かります。
他にも原発反対の声を抑えるのに有効なのが、
京都議定書で定めた温室効果ガスの削減という問題で、
当然ですがそれも引き合いに出されるでしょう。
温室効果ガスの削減については、
根本から見直す必要があると思っていますが、
アメリカを除く世界の国の多くが参加して動いていますので、
ないがしろにするわけにも行きません。
念の為に付け加えますと、
私は原発事故に関するNHKの一連の報道には疑問を感じています。
NHKは常に時の政府の広報担当ですので、
政府の要請があればその要請に沿って報道しなければなりません。
ただ今回の原発事故に関して、
特別な要請があったかどうかは定かではありません。
いずれにしても、
NHKの基本姿勢が中立を守る事であっても、
公平性を欠けば悪しき中立にしかならないという事です。
その点は他のテレビ局もさほど変わりはありませんが、
たまには頷けるコメントも流れますので参考にはなります。
ただ悲しい事に、
そのようなコメントはほんの一瞬流れるだけです。
どこかのメディアやマスコミが、
計画停電にもっと踏み込んでしつこく追求してくれれば、
それに関連した問題点が表面化し全体像が見渡せるようになるでしょうし、
誰も電力不足に悩まされなくて済むようになるとも思うのですが、、、。
今回の保安院や政府及び東京電力の対応は、
人命軽視も甚だしいと言うしかありません。
現在は少数派の原発反対派ですが、
今後は世界的に増加して行くものと思われます。
原発が無くなっても電気は不足せず、
電気代も変わらないのですから、
あれほど危険な原発を作り続ける理由は無いのです。
(原爆の材料を確保しておきたいだけだと言う見方もあります)
またこれまで原発を推進して来たのは国民ではありません。
つまり今までは国民が特に反対もしないのを良い事に、
政府と官僚、電力会社が利権絡みで好きなように原発を推進して来たのです。
(殆んど自民党政権下で推進されましたが民主党も変わりはないようです)
この辺で国民のひとりひとりが原発の背景を知り、
明確に自分の意見を持つ必要があると思います。
その上での賛成反対はそれぞれの自由だと思います。
これ程重大な問題をなんとなく眺めているだけだと、
利権が欲しいだけの一部の人達に、
多くの仲間の生命をまた差し出してしまうことになります。
皆んなで目を覚まし、
賛成であれ反対であれ、それぞれの立場で、
利権に目の眩んだ人達の目を覚まさせてあげる必要があります。
自分の意見を明確に持つ事が目を覚まさせてあげる為の第一歩です。
原発で不当に利権を得ている人達は、
自分が良くない事をしている事に、
気付いていないだけかも知れません。
参考までに、
原子力発電について長年研究されている方のホームページです。
京都大学原子炉研究所 小出裕章さんのページ
http://actio.gr.jp/2007/11/19061359.html