ぜひ参考にしてみてください。
厚生労働省保険局の鈴木康裕医療課長は6月30日、日本慢性期医療学会のシンポジウムで、来年4月に実施を予定している次の診療報酬改定では一般病床に90日を超えて長期入院する患者の取り扱いが検討課題の一つになるとの見通しを示した。長期入院患者の入院基本料は、通常の点数に比べて最大627点減額される仕組みだが、現状ではほとんどの患者が、減額の対象にならない「特定除外項目」に当てはまるため。
鈴木課長はまた、「東京や大阪のような大都市と人口密度の低い地域とでは、病床の在り方や在宅医療の進め方にかなり差がある。それを全国一律の仕組みでやることには無理がある」と述べ、地域特性に対する配慮を次回以降の改定で検討する考えを示した。
一般病棟入院基本料を算定する病床に長期入院する患者の診療報酬は、点数が低い「特定入院基本料」(包括点数、928点)を算定する仕組みで、事実上6-627点の減額となる。しかし、難病のほか人工呼吸器を装着しているなど12項目ある状態(特定除外項目)のどれかに該当すれば通常の入院基本料の算定が認められ、減額を回避できる。
シンポジウムで鈴木課長は、「一般病床に90日を超えて入院するほとんどの患者さんが、特定除外項目に含まれている」と指摘し、こうした取り扱いを検証する必要があるとの認識を示した。
一般病床での長期入院の実態を明らかにするため、同省が昨年6月に実施した調査では、長期入院する患者の割合は、一般病棟13対1では10%未満が53.5%を占め、15対1でも20%未満が過半数を占めることが明らかになった。
13対1や15対1入院基本料を算定する病床に対しては、医療療養病床と機能が重複しているとの見方があるが、鈴木課長は「一部についてはその通りだが、大部分はそうではない」と指摘した。
■宇都宮老健課長「介護療養型老健が最終型ではない」
一方、老健局の宇都宮啓老人保健課長は、廃止が決まっている介護療養病床からの転換支援策として2008年に創設された「介護療養型老人保健施設」について、「わたしとしてはこれが最終型だとは思っていない」と述べ、同時改定以降も見据えて新たな施設形態を検討する必要があるとの考えを示した。介護療養病床が廃止される18年に向けて具体化するという。
介護療養病床は、来年3月末の廃止がいったんは決まり、同省は介護療養型老健などへの転換を促した。しかし、昨年4月に転換先の意向を聞いた調査で「未定」が全体の約6割を占めるなど出足が鈍く、廃止期限は6年延長されることになった。
転換先を未定と答えた施設の約6割が、同時改定の内容を見極めた上で判断する方針を示しているといい、宇都宮課長は、同時改定が終われば転換が加速するとの見方も示した。
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