回を重ねる度に視聴率が下がる
「明日、ママがいない」
だが、昨晩の後半での魔王の台詞は
秀逸だった。
警察沙汰を起こしたロッカーを
追い出そうとする子供達に
魔王は各々自分の枕を持って
食堂に集合させ半円に座らせて
語り始める。
「持っている枕をその胸に抱き
なさい」
そして
「お前達は何に怯えている?
お前達は世間から白い目で見られ
たくない、そういう風に怯えて
いるのか?
だから、
そうなる原因になるあいつを
排除する、そういう事なんだな?
だが、それは表面的な考え方じゃ
ないのか?
もう一度、この状況を胸に入れて
考える事をしなさい。
お前達の知っているあいつは
本当にそうなのか?乱暴者で
酷い人間か?そんな風にあいつから
お前達は暴力を受けた事があるのか?」
下を向き固まる子供達。
「ならば、なぜ庇おうとしない?
臭いものに蓋をして自分とは
関係無いと終わらせるつもりか?
世の中がそういう目で見るならば
あの人はそういう者では無いと
なぜ闘おうとしない?
あなた達はあの人の事を知らない
んだって一人一人目を見て伝え
ようと、そう闘おうとなぜ思わ
ない?」
そして、ここからが秀逸。
「大人ならわかる。大人の中には
価値観が固定され、自分が受入れ
られないものを全て否定し、
自分が正しいと声を荒げて攻撃
してくる者もいる。それは、胸に
クッションを持たないからだ。
解るか?そんな大人になったら
おしまいだぞ。話し合いすら
できない。モンスターになる。
だが、お前達は子供だ。まだ間に
合うんだ。
『一度心に受止めるクッション』
=『情緒』を持ちなさい。この世界
には残念だが目を背けたくなる
様な酷い事件や辛い出来事が実際に
起こる。だが、それを自分とは
関係無い、関わりたく無いと
シャッターを閉めてはいけない
歯をくいしばって一度心に受け
止めて何が酷いのか?何が悲しい
のか?なぜこんな事になってしまう
のか?そう考える事が必要なんだ」
「お前達はかわいそうか?
本当にそうか?
両親がいても毎日の様に言い争い
をしている氷の様な世界にいる
子供達はどうだ?両親が揃って
いるくせにと冷たく突き放すのか?
もっと辛い子供も沢山いる。
誰かに話したくても言えない子
だっている。それでもお前達は
世界で自分が一番かわいそうだと
思いたいのか?」
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