「神の原理」とは(41)
2022年4月10日
「0」の代表例が「真空」!
繰り返しますが、宇宙は、「対称性の原理」にもとづいて、「物質」を変化させ、「生命」を進化させています。その結果、総量は一切「無変化」の「0」を作りだしています。
宇宙における0の代表例が、「真空」という不思議な世界です。なぜ不思議でしょうか。
「真空」とは、一切の粒子や原子などを抜き取って、「空っぽ」の状態にした空間のことを言います。
すなわち、今までは真空は、一切の粒子や原子が無い「空っぽな世界」「虚無の世界」と思われてきました。
ところが「量子力学」による「真空のメカニズム」の研究によって、そうではないということが、分かってきたのです。その分かったこととは、なんでしょうか。
真空は、「光」「質量」「物質」の発生源!
それは真空は、「光」の発生源であり、「質量」の発生源であり、「物質」発生源であるということです。
その真空のメカニズムとは、「真空」の中には、なんと「粒子」と「反粒子」というものが、「ペアー」になって存在しているということです。
まさしく「陰(粒子)」と「陽(反粒子)」の「同時存在」です。相反する2つのものが同時に存在しているのです。
しかも真空には、「無限のエネルギー」が存在しているということも判明しています。
それは一体、どういうことでしょうか。
真空の世界には「無限エネルギー」がある!
真空の世界は、「粒子」と「反粒子」の「ペアー」が、100億分の1秒の間隔で、「対発生」し、すぐに「光となって」「対消滅」をしている驚くべき世界のことです。そういう「光の点滅」を、すごく短い間隔で「繰り返し」ていると言うのです。
それが「真空のゆらぎ」の正体だったのです。
この「真空のゆらぎ」が、「ゼロ点振動」の正体です。「対発生」と「対消滅」とは、相反している2現象の同時存在です。
この真空の「ゼロ点振動」が、真空の「無限エネ
ルギー」を、生み出していたのです。
「質量」の全部は、「真空のメカニズム」から生まれている!
さらに「真空の働き」として、素粒子の「質量」を
生んでいるということです。つまり、「原子」の質量の98パーセントは、クオークの「質量」です。
残りの2パーセントは、「電子」と「ニュートリ
ノ」の質量です。
さて、クオークの「質量」が生み出されるメカニズムは、
クオークの振動が、真空の「粒子」と「反粒子」に、
邪魔をされるためであることが、分かっています。
これを専門用語では、「カイラル対称性の破れ」と言います。カイラルとは「左巻き」と「右巻き」という意味です。
残りの「電子」と「ニュートリノ」の「質量」は、
「ヒッグス粒子」に邪魔されるからです。このヒッグス粒子も、真空に存在しています。
ですから、質量の100パーセントは、つまり、質量の全部は、「真空のメカニズム」から生まれていることになります。
また、弱い核力である「w粒子」と「z粒子」が、大きな質量を持つ理由も、真空の中にある「ヒッグス粒子」に邪魔されるからです。
このように、クオーク、電子、ニュートリノ、そして「w粒子」と「z粒子」などの素粒子の「質量」は、全部、真空のメカニズムから生まれていたのです。
真空の「仕組み」は
+1-1=0の世界!
「ディラック方程式」により、「粒子」があれば、必ず「反粒子」がある、と言う「宇宙の仕組み」が解明されましたが、真空の世界も、この同じ仕組みで、運営されていたのです。
真空の「粒子」と「反粒子」は、プラスとマイナスの電荷が、逆になっています。
すなわち、片方がプラス電荷であれば、もう片方は、マイナス電荷となります。
プラス1とマイナス1で、つまり、+1-1=0となります。
ですから、全体的には、電荷が0となる訳です。
この0のことを、今までは「何もない空っぽ」だと言われてきたのです。ところが、宇宙の仕組みは、0とは、相反する2つを同時に持っていることを、表現していることだったのです。
つまり、0とは、相反する「陰と陽」の「同時存在」とも言えるのです。
次回へ。