前回は、O脚のセルフ矯正法として「親指バンソウコウ」(※1)をご紹介しました。

 

O脚の原因は、ざっくりいうと

  • 歩行時に外側に体重がかかっている
  • 内モモの筋肉が弱い

の2点です。

なので、O脚セルフ矯正法はその反対、

  • 歩行時に親指に体重をかける
  • 内モモを鍛える

となります。

「親指バンソウコウ」は親指に体重をかけて歩行時の外荷重を矯正するアイディアのひとつですが、今日はもうひとつのセルフ矯正法、内モモの強化についてご紹介したいと思います。

■内モモの筋

内モモの筋肉は、いくつかの筋肉の集まりで、専門的には「内転筋群」といいます。

<出典:パーソナルトレーニングどこでもフィット

 

内転筋群は太ももを内側に寄せるための筋肉群。

具体的には大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋の5つの筋があります。どれも股関節の調整には重要な筋ですが、ここでの問題はこれらの内転筋群は自重を使ったトレーニングでは鍛えにくいということです。

 

なぜかっていうと、これら内転筋群のいちばんの働きが「立ち姿勢を安定させる」ことだから。

つまり、まっすぐ立つことが目的の筋だから、立っているときは常に全体重を使っていて、それ以上の負荷がかけにくい。


内転筋のその他の働きとしては、

 「サッカーでインサイドキックをする」

 「格闘技で相手の身体を両脚で挟む」

などとあって(※2)、まあ、立っていること以外は、普段はあまり使わない筋です。

■内転筋を鍛えるには

日常の動作では、強い負荷がかかることがほとんどないので、へたりやすい筋肉群ともいえます。

この写真の右足のように、つま先が外に開いた足をシニア世代ではよく見かけます。

内モモの筋肉が弱くて、外モモ・前モモに引っ張られて負けるとこうなります。

 

背骨コンディショニングでは口を酸っぱくして言ってますが、

「筋トレは10回ギリギリくらいの強い負荷」

でなければ筋肉を太く、強くできません。

 

自重で十分な負荷をかけにくい内転筋群に対しては、十分な負荷をかけるために筋トレ用の器具が必要になってきます。

それが今日ご紹介する「レッグクランプ

<こういう形です>

 

実はこの器具、ちゃんとした通り名がまだないようで、商品はたくさんあるのですが名無しばかり。この器具の名前を探していて目にした「レッグクランプ」というのがいちばんしっくりきたので、今日はこの名前でいきたいと思います。

■レッグクランプの使い方

使い方はシンプル。

膝に挟んでモモを締めるだけです。

 

 

いろんな姿勢がとれますが、クランプのアームが当たるところには結構ちからがかかるので、痛くないところを探してください。

写真は仰向けで膝をたてて行うやり方でこれが一般的ですが、わたしは椅子に腰かけて、本体を手で押さえて行っています。

 

リズムはいつものとおり。

 ①2秒かけてゆっくり膝を締める

 ②膝を締めつけた状態で3秒キープ

 ③2秒かけてゆっくり戻す

これを10回 x 3セット。

頻度は週2回。

まずは8週間(=2カ月)、続けてみてください。

■レッグクランプの入手方法

東急ハンズの健康グッズコーナーやスポーツ用品専門店にいくと、いろんなメーカーの製品があります。価格は1000~2000円。

負荷が十分でない製品もあるので、できれば実物を手に取って確かめてから購入するのがよいと思います。

 

 

 

 

ちなみに、わたしはダイソーの300円のを使っています。

 

300円とはいっても、バカにできませんよ。

見た目や使用感も1500円のとほとんど変わりません。

負荷も10㎏まで掛けられるので、十分トレーニングになります。

長期使用に耐えられるかどうかは不明ですが…^^;

 

実は私自身も

 「このままだと年をとったら歩けなくなるよ!」

って人間ドックで脅されたクチで、立派なO脚です。

ということで、親指バンソウコウとレッグクランプでどれくらいO脚矯正ができるのか、現在、データ取得中です。

半年後くらいにまた、レポートしますね!

 

それでは今日はこの辺で。

 

■参考資料

※1 「O脚セルフ矯正」完全マニュアル

※2 ぜんぶわかる筋肉の名前としくみ事典―部位別にわかりやすくビジュアル解説