博多に来ています。
博多は今回の地震による直接的な被害は無く、妻子も無事だと分かってはいましたが、やはり抱きしめるまでは不安なものがありました。
大きなお腹を守るようにゆっくり歩く妻。
まだまだ小さく速くは走れない月光君。
もし、二人の後ろに津波が迫っていたら。
そう考えると恐ろしくてなりません。
毎日ニュースで放送される被災地は、私自身が旅公演で訪ねた町、通った場所。
その時の記憶と今の姿があまりにも違い過ぎて愕然とする毎日です。
みんな無事ですか?
やっと連絡がついた宮城県の知人の言葉。
「この地震で生き残ったことだけで感謝しています。」
この言葉に被害の大きさをつくづく感じました。
被災され多くを失われた方々に以前と全く同じ日常が戻ることは無いでしょう。
ですが、一日でも早く日常と思える日々が訪れますように。
今なお不安な日々を過ごしていらっしゃる方々に一日でも早く笑顔が戻りますように。
私は無事に暮らしております。
我が家の被害も、石灯籠が倒れたり、壁紙が一部破れたり、食器が落ちた程度でした。
私の周辺では、収録や放送予定番組や俳優座公演が中止になったりしています。
東日本を中心に地震の余波の天災と人災で不安な日々が続いていますが、私は今、週の半分を博多で過ごしているので不安も半分で済んでいます。
昨年から仕事を調整させてもらい出産準備の為の博多生活が、結果として不安を避けられる事になりました。
まだ見ぬ我が子がくれた安心だと思い、なるべく家族と過ごそうと思います。
家族が一緒に過ごせば節電にもなりますし。
また、私と家族の為に毎日多くの方から御支援の申し出を頂きありがとうございます。
紙おむつや食料等、我が家は全て大丈夫ですのでご安心下さい。
博多生活にあたり妻に、「紙おむつを1パックくらい買って行こうか?」と言うと、
「大丈夫。いざとなれば布だっていいんだから。」と言われました。
博多生まれの女はいざとなると強いです。
月光君はお腹が張って痛がっている妻に新しいお腹を焼いてくれるそうです。
新しい顔で元気100倍になるアンパンマンのように。
博多生まれの男はいざとなると優しいです。
近々生まれる博多生まれはどんな人になるのやら。
我が家の桜の蕾は少しずつ膨らみ、今夜は満月。
今日の博多は曇りなので見えるかどうかわかりませんが、雲の上に必ず輝く満月に命を祈ろうと思います。
ではまた。