夜間用の中光度赤色航空障害灯のLEDタイプが製品化されており、昼間用の高光度航空障害灯、通称「ピカピカ」もいずれキセノンランプからLEDになるのではないかと思っていたところ、実際にLEDのものが出始めている。予想以上の速さに正直驚いている。
埼玉・上尾市の荒川沿いにある可愛いピンク煙突の上尾市西貝塚環境センター。
そんなに高くない(80m程度か)煙突。本来なら中光度白色航空障害灯で構わない高さだが、ホンダエアポートが近いためか高光度航空障害灯が設置されており、その閃光は20km以上離れた場所からもはっきり見えていた(例:約24km離れた練馬区役所展望デッキからも見える)。
ところが先週(12日)、いつもと比べて輝きに元気がないのに気づく。おかしいと思って近くまで行ってみたところ、光り方が違う。ストロボのような鋭い閃光ではない。LED化されちゃったか……と思わず溜め息を付く。
12日は時間がなかったので今週改めて出直し、間近で確認してきた。
高光度航空障害灯の最大手・サンケン電気製の装置だ
光った瞬間。光量がかなり少ない。LED化に合わせて中光度白色航空障害灯にした模様
動画。キセノンがピカッと瞬発的な閃光を放つのに対して、LEDは光量が少なく、光っている時間が長い
サンケン電気の資料によると、キセノン式の台座や配線をなるべく流用できるように設計されているらしい。遥か彼方でピカピカと輝くキセノンランプ特有の閃光に、「あの煙突はどこだろう?」とロマンを感じたものだが、今後一気に換装が進んでしまうのではないだろうか。何しろ消費電力はたった230W(中光度ならわずか30W)とお話にならないほど凄まじい。
(参考:サンケン電気)https://www.products.sanken-ele.co.jp/prod/powersp/strob/index.html
なおLED式高光度航空障害灯は他社からも出ているようだが、形状は各社異なるようだ。また練馬区役所展望デッキから確認したところ、横浜メディアタワーが既にLED化されている模様。