大腸カメラ... | 打ち上げ花火

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14日、初めての大腸内視鏡検査を受けてきた。汚い表現もあるがご容赦を。

 

ことの始まりは昨年11月の健康診断。便潜血が認められたので精密検査してこい、との結果が出たため。大腸カメラってお尻から太い管突っ込まれるんでしょ。怖いよ~ でも命には代えられないと予約に向かったのは2月初旬。土曜日しか来れないと申し出たら2カ月先まで埋まっていたのでこの日を予約。

 

前もってネットであれこれ調べておいたので予想通りではあったが、検査前の食べ物のことや、下剤のことなど各種打ち合わせをする。そしてポリープがあった場合、同時に切除するかどうかを選択する。どうせやるなら一緒に取ってしまった楽だと言われ同意書にサインする。こちらからは鎮静剤を使って欲しいと頼んだ。15年ほど前、胃カメラを飲んだ時は鎮静剤なしでアオダイショウくらいある太いスコープをぶっ込まれて死ぬかと思うほど苦しかったので。

 

1週間前から食事制限が始まる。繊維質は食べちゃいけない。具体的には野菜、果物、きのこ、海藻等だ。前日はレトルトの検査食を進められたが、まずそう(笑)なので自分で気を付けて食べると言って断った。

 

2カ月先じゃないか、まだまだだよと思っていたのも束の間、早いものでいつの間にか検査の週を迎えてしまった。前日のメニューは朝ビスケット2枚、昼カロリーメイト、夜素うどん。寝る前にセンナリドという下剤2錠を飲んで就寝する。この下剤は夜飲むと翌朝便が出るらしい。

 

翌朝、指示通りに便を出して病院へ向かう。9時までに来てくれとのことなので、8時過ぎに出る。病院まで2kmほど離れているが、鎮静剤を使った後は自転車には乗ってはいけないらしいので歩いて向かった。

 

まず血圧を測ってから内視鏡室へと案内される。ここで大量の下剤を飲んで腹の中を空っぽにしなければならない。ネットで調べると下剤を飲む部屋はホテルのようなリラックスできる部屋が用意されているところもあるようだが、ここの病院は内視鏡室の前室の事務所の一角をカーテンで仕切っただけ。テーブルとパイプ椅子があり、巨大なポリ袋がドンと置いてある。これが今回飲まなければならない下剤だ。マグコロールPという商品名。成分はクエン酸マグネシウムだそうだ。既に粉を1.8Lの水に溶かしてある。

 

マグコロールP

 

最初の1杯を飲むときにガスモチンという胃薬も一緒に飲む。恐る恐る1口飲んでみる。何だ、スポーツ飲料の味じゃないか。これなら楽勝……? パッケージにも、この薬はジュースの味がするのでと注意書きがある。

 

ジュースのような味...

 

10回トイレに行ってもらうのがベスト。えー、10回も? 何しろ便が完全な透明にならなければ検査を始められない。下剤1.8Lの他にも水を飲んでもらいますと言われぞっとする。まず1杯飲み終わった。以後、10分間隔程度でコップ1杯ずつ飲んでいく。

 

排便を促すために歩いてくださいと言われ、院内をあちこち歩く。30分ほどしてトイレに行ってみる。まだ普通の便しか出ない。部屋に戻りまた1杯飲む。徐々に嫌気がしてくる。少し水も飲みましょうと言われ600mlのペットボトルの水も購入する。

 

しばらくして、おおっ、来たかな~ トイレへ行ってみると今までと打って変わっての水のような便が出る。この調子だ。しかし透明というにはまだほど遠い。

 

何杯も飲んでるうちに1.8Lもあった下剤を飲み終わった。ペットボトルの水も2本目に突入。トイレへは10分間隔で駈け込む状態。トイレがウォシュレットだったのがありがたい(ちなみに自宅は従来型)。それでもお尻が痛い。

 

「あと水を1本追加しましょう」えー、まだ飲むの? 水600mlをもう1本買う。頑張って飲む。トイレに通うこと8回目辺りから便を出すたびに看護婦を呼び出す。実際に見て確認してもらう必要があるのね、恥ずかしいけど仕方ない。

 

11回目、ようやく許可が出た。9時から飲み始めて3時間近く掛かった。食事も食べられないのでヘトヘトだし、腹の中はまだザブンザブンしてる。

 

「では始めましょう」検査着に着替える。不織布製のパンツはお尻に穴が開いている。内視鏡室へと案内される。カメラは内視鏡最大手のオリンパス製。

 

ベッドに左向きに寝かされる。右腕に血圧計を装着。常時血圧をモニタする必要があるらしい。左腕には点滴の針を刺す。最初は輸液のみで、鎮静剤は先生が来てから投入するとのこと。左手の指先にも何らかのセンサーが装着された。

 

先生が来た。若い(と言っても30半ばくらいか?)女医さんだ。「眠くなる薬を入れますね」鎮静剤が入ったようだ。一瞬目の前がボーッとしたが、全く眠くならず意識ははっきり。

 

いつの間にかスコープが入ったようだ。全く気が付かない。鎮静剤はそれなりに効いているようだ。最初に大腸の最も奥、盲腸のところまでスコープを入れる。

 

「ガスを注入しながら検査しますのでお腹が張るかも知れませんが、遠慮なくオナラを出してください」痛みは余り感じないが、そんな余裕は全くない。

 

検査の終盤、急に痛みが強くなった。ここはS字結腸と呼ばれる大きく曲がっている部位で、多くの人が痛みを訴える場所だそうだ。そんな中、ポリープ1個発見。

 

【閲覧注意】ポリープ発見

 

本来ならその場で同時に切除してしまうのだが、痛い痛いと言っていたため体に負担が掛かり過ぎると先生が判断したため、今のところ悪性ではないので今回は切らずに、次回にピンポイントで取ろうということに。1年以内くらいにやりましょうと。他に腸の壁が赤くただれていた箇所があったので組織を取って調べることになった。

 

検査が終わり、お尻にガス抜きパイプを挿されガスを出すために女医さんに加え看護婦も入り女性3人掛かりでお腹をあちこちから押される。ブビッ、ブビッ、とガスが抜ける。何とも惨めな光景だ(笑)。

 

鎮静剤の拮抗剤が投入される。しばらくは歩いてはいけないので車椅子に載せられベッドへと移動する。途中でトイレに寄ったのだが、水と一緒に血が出た。組織を取ったから少し出血があるかも知れないが大丈夫だろうとのこと。

 

ベッドで横になる。まだお腹が苦しい。どんどんガスを出してくださいと言われるがなかなか出ない。何度かガスが出て、ようやく楽になる。1時間くらい寝かされ、看護婦に起こされるがよろめいてしまう、もう少し休まないと駄目だと言われさらに1時間くらい寝て、やっとまともに歩けるようになった。

 

採取した組織の結果は2週間後に出るとのこと。癌でないことを願うのみだ。ポリープは取らなかったので料金は10,000円でお釣が少し来た。

 

帰りはさすがにタクシーに乗った。やっと自宅へ帰ってきた。下剤と水合わせて3.6Lも飲んでお腹の中はムズムズしてるし吐き気もあり、おまけに頭も痛くなってきて、何も食べられない。これが鎮静剤の副作用なのか。さっきの下剤の味が脳裏に染み着いてしまい、もうスポーツ飲料なんか二度と飲むか!と思ったくらいだ。酒を飲んだことがないので分からないが、二日酔いとはこういう感じなんだろうね。

 

ともあれ、怖かった内視鏡検査は終わった。結果がまだ出ていないので何とも言えないが、一目で癌と分かるような症状がなかったのは何より。下剤を飲むのが大変だけど、これからも定期的に受けたいと思う。何事も健康第一である。