<10月4日のポイント>ポンドが買いから売りへ | 佐藤りゅうじの今宵もうっしっし~

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昨日のベイリーBOE(英中銀)総裁の発言は、寝耳に水だった。これまでBOE関係者からは、金融緩和は段階的なものになると話が聞かれ、米連邦準備制度理事会(FRB)の方が、利下げに積極的とみられていた。だが、昨日、ベイリーBOE総裁はガーディアン紙とのインタビューで、「インフレに関するニュースが引き続き良好であれば、より積極的な利下げの可能性がある」と述べた。
 

これまで、ポンドは英中銀が利下げに積極的ではないとの見方から、主要通貨の中で、強い通貨と考えられていた。CFTC建玉明細をみても、今年8月に売り越しから買い越しに転じ、直近の9月24日時点では、大口投機家が8万6992枚の買い越しとなっており、2018年以降で最も買い越されていた。
 

しかし、昨日のベイリー総裁の発言を受け、ポンドは対ドル、対ユーロで1%超の下落となった。これまで、FRBが積極的な利下げに動くならば、対ドルで買うのはポンドと考えていたが、この考えを改めないといけないようだ。ポンドの下落は、オージーの買い方も疑心暗鬼にしている。その結果、最終的にはドルが強くなってきた。
 

今夜の米雇用統計が市場予想を上回る好結果となれば、目先、ドル買い傾向が強まりそうだ。ただ、ドル・円については、147円台前半が徐々に大きな節になっている、また、今週はすでに安値から6円弱の上昇となっており、今日に限って言えば、ここからの上値余地は限定的とみる。
 

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