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Decision

決心しなければいけない瞬間は誰にでもある。恋愛でも、仕事でも、生活のなかでも、2つのうちのどちらかに決めなければいけないときがある。その瞬間、私はどうするのか? 

やっと、ブログと日時が追いついた。

明日から放射線治療だと言うのに21:30まで仕事。

明日から4日間入院するため
仕事の片付けと指示メールを送るのに1日費やした。

入院ははじめてじゃないけど
前回は子供の頃
ほとんどは母親がやってくれた。

病院でもらった「入院の準備」のファイルを見ながら
必要なものをそろえる。
もしろんPC持参。
入院中も仕事はしなければいけない。

それより何より一番の悩みは
「放射線治療の間はお酒もたばこもダメですよ」と言われた言葉。

そんなことに耐えられるんだろうか?

お酒は不眠症の私を眠りに導いてくれる大切なもの。

たばこは究極の安息へ導いてくれる大切なもの。

その両方を取り上げられるなんて。

癌を宣告されながら馬鹿じゃないかと思われるかも知れないが
可能な限り我慢して生きるのは嫌だと止めなかった。
特に飲み過ぎることもないし、ヘビースモーカーでもない。
と思っている。

人生の楽しみのひとつ。


あー、そんな事を考えていても仕方ない。
荷造りをしなくては。

明日から長い放射線治療が始まる。
放射線をずれることなく同じ箇所にあてるために
マスクというものを作ると言うことで
治療前にMRI検査室に訪れた。

受付を済ますとすぐに名前が呼ばれた
大きな機械のある部屋の診察台に横になった。

ネット状になったシートを温め柔らかくしてから
顔にかぶせ、顔の形をとる。

「50度くらいになってるので少し熱いですよ」

何歳くらいの検査技師さんだろうか、
とても優しい口調で色々説明してくれた。

確かに熱かった。

顔の型をとってから、20分くらい待ったとき

別の部屋に呼ばれた。

また大きな機械のある部屋だった。
CTやMRIはすでに経験済みなのでその大きさには驚かなかった。

でも、技師の数に驚いた。

女性2名男性4名。
顔の型を取るだけでそんなに人数が必要なのか?
人数が多いとそれだけたいそうなことなのかと不安になる。

顔の形になったマスクを見せられ
「今からこれをつけて、放射線をあてる場所を決めますね」
とか、そのような事を言われていたと思う。

その説明より・・・
鼻が低い自分の顔型に見入ってしまっていた。

想像以上にタイトな顔型が頭部を完全に固定する。

ちょっと頭を動かしてみる。
まったく動かない。
瞼すら開けられない。
もし、これで固定されている時に地震が来たらどうなるんだろう?
技師たちは逃げる前に私のマスクを外してくれるんだろうか?

鍼灸院に行ったときも同じ事を考えた。
頭の先から足の先まで数十本も針を打たれているとき
今、地震が来たらどうなるんだろう。
先生は私の針を抜いてくれるんだろうか?

阪神大震災を経験後、身体を固定されると考えてしまう。


そんなことを考えている間に
あの放射線科の医師が来た。

目を閉じているが真っ暗になったことが分かった。

放射線技師がここでいいでしょうか?
という質問に
「いいんじゃないですか」
と答える。

「いいんじゃないですか」とはどういう意味なんだろう
「結構です」でも「大丈夫です」でもない
「まぁ、そんなもんでいいんじゃないですか~」
そう聞こえるのは先入観なんだろうか?

あの嫌みな言葉を言われてから
この医者の言葉の一言一言にひっかかる。

1ミリでも、0.01ミリでも狂わないように合わせてください!
そう訴えたかった。

でもマスクで固定されているため言葉すら発することができない。
それによけいなことを言って
あの医者に変な気を起こさせてはいけない。
そんなことを考えながら、じっとしていなくてはいけなかった。

位置決めも終わり、
「では、月曜日から頑張りましょうね」
あの優しい技師の言葉に癒されながら心を落ち着かす。

その技師に見送られながらMRI検査室を後にした。

予約をしていたので15分も待たず名前が呼ばれた
なぜか、緊張している。

また前回のような嫌みを言われるのだろうか

違う先生ならいいのに

いろいろな事を考えながら、2診と書かれた診察室の扉を開けた

「おはようございます。どうですか? 決められましたか?」

なんか少し優しい口調。

はい。決めました。

「そうですか。頑張ってください。ではもう一度改めて説明をしましょう」

心から優しいとは言い難いが、前回の嫌みな医者ではなかった。
と思いたかったのか、気にしないように決めていたからか
どちらにしても、放射線治療を受けようと決めた気持ちを覆されることはなかった。

さらっと説明を受け、承諾書などに署名をして
看護婦さんの説明を受けるため別室に移った。

説明をしてくれたのはとても可愛い若い看護婦さん。
色々と細かく説明をしてくれた。
15~20分は説明を聞いただろうか。
あ、眼科の先生が言っていたことを思いだした。
「実際に放射線を当ててくれるのは誰なのか、こっそり看護婦さんに聞いてみたらいいですよ」

聞いてみた。

やはり放射線を当てるのは違う人だった。
放射線技師という立場の人のようだ。
少し安心。

でも、それと同時に放射線技師って医者なんだろうか。
そんな不安が出てきた。

後で調べたが医師免許ではないが、国家試験を有する資格所有の職業だった。

とにかく、決めた。
決めてしまった。

1月は今持っている仕事の大変な時だが
後々のことを考えると、その時しかなかった。
1月を逃したら、もうないと思った。

しばらくは忘れて仕事をしよう。
まだ、その日まで1ヶ月以上ある。