お風呂上がりはさすがに暑いと見えて

素直に自室のエアコンをつけさせる母だが

私がお風呂に入っている時に

エアコンを切りたくなると

自分がリモコンの使い方がわからないことに

腹を立てて

テーブルの上によじ登り、エアコンのコンセントを抜いた。

 

 

今夜は、エアコン消して、と言ってこないな。珍しいなと

母の部屋に行ったら

エアコンは消えて、コンセントがぶらぶら。

 

慌ててリモコンで電源を入れると

ランプがピカピカ点滅して元に戻らない。

 

「なんで勝手にコンセント抜くの!

壊れちゃうよ。

どうするの。

何万円もかかるのよ。

電気代が勿体無いって言うけど、

壊れたらもっと勿体無いよ。」

 

母の顔が

みるみる険しくなった。

 

大声で怒鳴らないと聴こえないのだから

しょうがない。

 

若い時は子供たちに見せたことがない

怒り全モードの母を残して

 

居間に戻り

愛犬に

これ以上ないくらい

優しい声で話しかける。

 

最近

母には絶対出さない声だ。

 

殺伐とした空気を掻き消す様に

犬と過ごす時間は

何よりのストレス解消だ。