午前中、愛犬を動物病院へ連れて行った。

母も一緒だった。

 

帰宅して遅いお昼を済ませた午後2時30分。

デパ地下に行くと言って

母は出かけた。

エアータグを見たら、

ちゃんと目的地に向かっているので

私は電車で追いかけた。

ところが

バス停に行ってみると

既に到着して

乗客は降りた後だった。

 

母は地下に降りる階段を降りられないので、この一本道しかないはずと

目の前の道路を信号に向かって歩いてみたが、見つからなかった。

 

それでも、バスターミナルに着くと

エアータグは、現在地になっていた。

地下のどこかにいるはずだけど

薄暗いのと、見通しが悪いのとで

見つけられなかった。

 

自分もデパ地下をハシゴして夕食のおかずを買い

帰宅したのが5時30分。

母はまだ帰っていなかった。

 

エアータグは自宅から2キロくらいの場所にいる。

そのうち帰って来るだろうと

夕飯の支度をしていた。

 

味噌汁が出来上がったところで

母が帰って来た。

6時45分だった。

 

「自分でも分からないの。

ちっとも家に帰れなくて、

やっと何とか帰って来たのよ。

何も買ってこなくてごめんね。」と言うので、

違和感があった。

 

いつもなら

「自分でも分からないの」

とは決して言わなかったし、

隣の区にいた母を迎えに行った時も、

「ここは家のすぐ近くでしょ。」と

何も気がついていない様子だったのに。

 

何も分からないで

長時間放浪しているのと

自分で帰れないことに気がついていながら

放浪するのとでは

まるで違う。

 

そんな母が気の毒になった。