いつもより一本早い電車に乗れた。
家に10分早く着いた。
犬のフードボウルには、犬用のドライフードだけ。
おや、珍しい、と思ったのも束の間。
母が小皿に盛った白いご飯と茹でたかぼちゃを指して
「犬に上げた残り」と言う。
「ご飯はあげないで!」
言っても無駄だから、冷凍餃子を母に焼いて、
洗い物をしながら振り返ると、
餃子を犬に食べさせている。
「いい加減にして。餃子なんてダメだから!」
大声で怒鳴るのは、耳が難聴だから。
普通のトーンで話しても聴こえない。
紙に書いて冷蔵庫に貼った。
『犬に食べ物あげないで!』
効果は無かった。