こんにちは
産土神社鑑定士 真壁辰郎です。
お彼岸に入りました。
例年ながら
穏やかな空気が流れています。
お彼岸は仏教的な意味合いが強いのですが
始まりは飛鳥時代まで
さかのぼると言われています。
そしてお彼岸の法要は
平安時代には朝廷の年中行事となりました。
このことは源氏物語にも記述が見れます。
現在のように
お彼岸にお墓参りをする習慣が始まったのは
江戸時代中頃。
お墓参りではご先祖さまに対して
日頃の感謝の気持ちを込めて手を合わせます。
お彼岸はご先祖さまの供養を行う期間ですが
同時に六波羅蜜を行う期間です。
六波羅蜜(ろくはらみつ)とは
悟りを開いて彼岸に至るための
六つの実践項目のこと。
◇布施波羅蜜(ふせはらみつ)
見返りを求めずに他人のために善行を行うこと
◇持戒波羅蜜(じかいはらみつ)
戒律を守り 慎んだ行動をして他人に迷惑をかけないこと
◇忍辱波羅蜜(にんにくはらみつ)
怒りを持つことなく 苦しみを受けても耐えること
◇精進波羅蜜(しょうじんはらみつ)
一生懸命努力をして 誠心誠意を尽くすこと
◇禅定波羅蜜(ぜんじょうはらみつ)
常に冷静を保ちながら動揺しないこと
◇智慧波羅蜜(ちえはらみつ)
怒りや愚痴などに支配されず 物事の根底をしっかり見ること
お彼岸が七日間あるのは
この六波羅蜜を行うためと言われています。
六波羅蜜を一日にひとつずつ修め
中日である春分の日と秋分の日には
ご先祖さまへの感謝の意を捧げます。
お彼岸はお盆と違って
ご先祖さまが家に帰ってこられることは
ありません。
ですが
お彼岸の期間は霊界の扉は開きますので
この世と彼岸が通じやすくなり
ご先祖さまへの祈りも届きやすく
供養をすることを目的としています。
どうでしょう。
六波羅蜜の行は
お彼岸の時期にかぎらずとも
日頃からこれらを意識して過ごすことで
霊性も上がり
自身の波動も高く保つことが出来ます。
人は今世を精一杯生きることは
もちろん大切ですが
旅立った後のことも考えながら
一日一日を丁寧に過ごしていきたいものです。
それでは良い七日間となりますように。