産土神社鑑定士 真壁辰郎です。
立春を過ぎ
初卯（はつう）の日を迎えています。
初卯の日には
神社では神事が行われるところが多く
この日はどういうわけか
雨になる確率がとても高いと
昨日の記事でお伝えさせていただきました。
そして
やはり雨となりました。
私は本年は
神事に参列できなかったのですが
夕方を前にして
私の暮らしている地域では雪となりました。
積もるのでしょうか・・
雪をながめていますと
自然と呼吸が
ゆったりとしてくるのがわかります。
雪の波長に
身体が同調していくからでしょう。
先日
館山の安房神社に参拝したときに
車の窓から景色をながめながら
「昔の人は みんな歩いたんだな・・」
と心の中で
つぶやく自分がいました。
私の家から館山までは
１２０～３０キロ
車で約２時間ほど要します。
もしこの距離を歩いていったとすれば
時速４キロで
休みなしで歩いても３０時間ほど
現実的には
三日ほどを要することでしょう。
昔の人は草鞋をはいて
三日かかる距離。
それが今では車で二時間で行けるわけですから
とても便利になったものです。
ですがそれは
ほんとうに幸せなことなんでしょうか・・
便利さと幸せは
必ずしも同質とは言えない気がします。
歩くというのは
乗り物に乗って
楽して簡単に目的地に着いちゃうより
歩いて触れ合ったりする旅のほうが
はるかに心の贅沢なんだな
もういっぺん
徳川時代でもいいから
時代を戻したほうがいいんだよ
そうしたら歩くしかなくなる
そうなれば
自分が自然の一部で
生かされているということもわかるから
酒井雄哉大阿闍梨（さかいゆうさいだいあじゃり）さまも
生前こう仰っておられました。
現代人は
自然との調和度からすれば
どんどんと退化しているのは事実でしょう。
速さと便利さを求めれば
大自然との感応度は希薄になってしまいます。
生きるスピードにも拍車がかかり
人生もあっという間に終わってしまうのではと
そんな気さえしてしまいます。
縁（えにし）ある神社参拝は
本来の呼吸のリズムを
整える貴重な時間です。
静かで清らかな境内に入りますと
誰もが心も呼吸も
ゆったりとしてくることでしょう。
長息は
長生きにつながります。
