7月の上旬に、おそらくいじめを苦にしていたであろう
中学生の少年が自殺したというニュースがありました。
最近は報道されることも少なくなりましたが、
リアルタイムでこの記事を読んでいる方であれば
覚えている方も多いのではないかと思います。
ニュースやワイドショーでの扱われ方は、
少年がいじめられているというシグナルを発し続けていたにもかかわらず
それを察知して対応できずにいた担任や学校に対して
責任を糾弾していた方が大多数だったように思いました。
もちろん実際の現場や組織が、少年の死に無関係であったかといえば、
そんなことはないでしょう。しかし、彼らを戦犯扱いして事件を取り上げる
報道機関の姿勢については、正直どうなの?と思います。
もっと少年からきちんと話を聞いてあげていれば・・・
事前に対策を打てていれば・・・
なんて言っているコメンテーターの人に問いたい。
実際にあなたが担任だったら、もしくは少年を取り巻く人の一人であったら、
どうしましたか?
何ができましたか?
「生徒の話を聞け」
「生徒の立場で物事を考えろ」
「努力しろ」
なんて漠然とした指針だけでは、
問題が抜本的に解決するはずがないことにすら気づけないのでしょうか?
今回の事件の真相については、
報道されている以上の情報もなく、もちろん断定的なことは言えません。
しかし、今までもいじめを苦に自殺するケースはしばしばみられていましたが
そういう生徒さんの担任の先生が、特別子供の話を聞くことが苦手だったり、
スキルの欠けた人ばかりだったとは、とうてい思えないのです。
どんなに真摯に子供の声に耳を傾けても
どんなに対策を打っていても
それでもいじめは起こると思いますし、自殺する人も出てしまうかもしれない。
もしかしたら、どんないじめもズバッと解決できるような才能を持った
カリスマ教師みたいな人も、日本中探し出せば何人かいるのかもしれませんが、
日本中のすべての教師がそんな能力を身に着けるのは、現実的に困難でしょう?
特別な才能を問題の解決策とすることには無理があるのは自明です。
どちらかというと、一番の問題は
いじめに対処する、誰でもできる正しい方法を、誰も分かっていない
ということなのではないか?と思います。
いじめは、よくない。やめなさい。
これは、正しい。
学校でもそう教えてると思うし、生徒も教わっていると思う。
でも、
いじめられたら、どうしたらいい?
という問いに対する答えを、どう教えたらいいでしょうか。
とりあえず、親に言う(言えない、言いにくい子も多いと思いますが)
じゃあ、
いじめの相談を受けた親は、先生は、どうしたらいい?
生徒の話を聞く(聞いて、どうするつもり?)
いじめている人の話を聞く(かえってエスカレートしたら?)
生徒にアンケートをとる(いじめがあると判明したら、次に何をするの?)
結局、今行われているいじめへの対策というのも
誰もが行動に移せるような、具体的かつ実現可能な結論には
至ってないんじゃないか?と思うのです。
なので、建前で動かざるを得ないエライ人たちに代わって
本当に親や教師が教えてあげた方がいいであろうメッセージを
考えてみたので聞いてください。
「いじめは良くない、いじめに加担してはいけない。
でも、それでも世の中にはいじめは存在する。なくならない。
学校を卒業しても、社会に出ても、いじめはあるんだ。
でも悲観することはない。
どうしたらいじめられずに済むか。
いじめられたときは、どう対処したらよいか。
たぶん、キミにもできることがあるはずだ」
「そうだな・・具体的には・・・
勉強できないといじめられやすくなるから、平均点くらいは取れるように!
運動ができないといじめられやすいから、ある程度は体を鍛えておこう!
トークのスキルは大事だ!ネタをたくさん仕込んでおけ!
とりあえず強そうな人にはゴマを擦ることを覚えよう!
お金を持っていくとタカラれるから、ジャ○プの最新号を貸すくらいがいい。
それでも本当に困った時には、対立派閥に力を借りる手もあるぞ!
あとは、いじめられてる姿を録音してマスコミに流すというのもアリだな」
「いいか、もし本当につらいと思っても
いい大学に入って、いじめていた相手よりいいポジションに就けば
お前をイジメていた相手を左遷したり、リストラしたりすることだってできる。
人生、逆転のチャンスなど山ほどあるんだ。
ただひとつ覚えておいてほしい。
どんなことがあっても、死んだらおしまいだ。」
「本当に学校に来ることがしんどいなら、来なくたっていい。
中学は義務教育だ、多少休んでもなんとかなる。
高校なんか中退したくらいでは死にやしない。
その気になれば大検受けて進学することもできる。
全ての戦いに勝利する必要はない。一度引き下がったとしても
準備を整えてまた前に進もうとできるなら、それはたいした問題じゃない。」
・・・これを当直の空き時間に書きながら、
すごいゲスい発想がぼんぼん出てくることに頭が痛くなりましたが
いじめなんかしちゃだめなんですよ~なんてヌルいメッセージよりは
いじめられている人に対して救いにならないかなあ、と思います。
子供にとって本当に必要なものは、
大人の建前ではなく・・・いや、それも大事かもしれませんが
本当の意味で生きていくためのスキルとなる言葉なのではないかという話でした。


























