2021年7月21日

映画評論です。
 


 



映画の評論が難しいのはノーカット版や国によってバージョンが違うからです。

日本の Amazon で手に入る日本版に基づいて申し上げます。


映画の評論と書いてあるように原作のドイツ語版は読んでおりません。



ナチズムを最初に勉強したのはヒトラーというタイトの本です



村瀬先生が1977年に出版された有名な本です。


その後著者に1年間習うことになるとは思いませんでした。


 




世の中に本を書いた本人の授業を1年間受けることほどためになることはありません。

その後ドイツも毎年行きました。

イスラエルも行きました。

パレスチナ自治区もアウシュビッツも行きました。

リトアニアの杉原千畝記念館にも行きました。



ヒトラーを過去にたたえたりユダヤ人の虐殺を面白くおかしく取り上げたことのある人物がオリンピックには不適切ということで解任されました。

その中でいろいろ書かれている中で


映画帰ってきたヒトラー


に誤解があるようです。






この映画のレビューを見るとよくドイツで作れたな。と書いてありますがこれほどヒトラーを批判した映画は他にありません。



ドイツではナチスを擁護する言論の自由は認められていません。ドイツだからこそ作れた映画です。

憲法で書いてあるからです。

誤解を生む原因は示唆に富むシーンが多いからです。



順番に申し上げます。

ヒトラーが現在の時代にタイムスリップして蘇るという映画です。

従って映画の設定では本物のヒトラーがドイツに戻ってきたことになります。

報道カメラマンやテレビ局が取り上げて多くの人に支持されるという話ですがこれは大衆の恐ろしさを描いているわけすね。



最初に報道カメラマンがチーズバーガーを食べているところが出ます。

この段階で報道カメラマンはユダヤ人でないということが分かるわけです。

ユダヤ教はコーションと言ってフードタブーがあります。


イスラエルの現地の日本人ガイドさんも改宗ユダヤ教徒なのでウニが食べられないと言っていました。



旧約聖書においてミルクをその肉で煮てはならないと書いてあります。海の中にあるもので鱗のないものは食べていけないとも書いてあります。



従って国際線でコーヒーが出る時にミルクがついていないのはこの理由によるものなんです。


実際イスラエルでコーヒーを飲んだ後に薬を飲んでいる同行客がいました。

すぐにレストランのスタッフが飛んできて何を飲んでるのか聞かれましたから私がこれはユダヤ教の戒律に反するものではないと仲介しました。

次に報道カメラマンがスターバックスを利用しています。

スターバックスのハワードシュルツ会長はユダヤ教徒として知られます。

そのためパレスチナ自治区に世界で一番有名な偽物のスターバックスがあるわけです。

パロディではありません。






報道カメラマンとその彼女が一緒に部屋に入る時にユダヤ教徒のシンボルであるメノラー






二人がいる時にベッドの横から落ちてくる場面があります。



この段階で最後に出てくるおばあさんがホロコーストの生き残りであるということは最後まで見なくても分かるわけです。

お断り 数まで数えていませんのでもしかしたらメノラーではなくかもしれません。ハヌカーかもしれません



ヒトラー本人という設定の人物がドイツでは料理番組ばかりテレビでしているというのもユダヤ教のコーションを示しているわけです。



字幕には出てきませんがドイツ語でコーションと言っています。

またバイロイト音楽祭が出てくる時にひょっとしたら 僕が 写ってるかなと思いましたけれどこれは規制をした上でのロケーションです。 本当に事前に許可なくアドルフヒトラーのコスプレをして街中で何かをすることはドイツでは禁止されています。



この映画はドキュメンタリーではありません。


例えば後半マイケルムーアばりの突撃シーンに見せかけたところが出てきます。


ネオナチの党首に向かってアドルフヒトラーが私の本を読んだことがあるかと聞いたら読んでいないとたじろぐところがあります。


ドイツで長らく禁止されていた我が闘争のことを指しています。


事前に打ち合わせしています。


実際には我が闘争というのはドイツでも簡単に手に入ります。読んでいないということはありえません。


古本屋に行けば売っていますから私もドイツ語のひげ文字で書かれたものを持っております。


マイケルムーアが絶賛する日本映画であるゆきゆきて 神 軍も完全な突撃ではありません。


なぜならばかつての上官に突撃しているシーンで表札が外れているからです。


ただし映画の中で予告して実際に人を殺そうとした奥崎謙三は今お亡くなりになりましたが裁判にもかけられ法廷でも上映された映画であることは間違いありません。