あらかじめ出演者がなんとかコンクールで優勝したとかそういう事情は見るのには邪魔です。

全く知らないオペラならともかく何度も見ているワーグナーのオペラは先入観なしで見たいと思います。

特にオペラでは暗転という場面があります。実際にバイロイト音楽祭の劇場では真っ暗になります。その中で重苦しい音楽が流れるのです。

ところがテレビ放映では何も画面に映らないと放送事故になりかねませんね,

ましてやイメージ画像を流されるのはたまったものではありません。

あの暗闇の中でのひたすら音楽のみが響く。

この貴重な経験は生でなければ見られません。

パルシファルの押し黙って苦行のように全員が聞いているのは貴重な経験です。

あとですね、オペラの歌詞というのは差別用語とか放送禁止用語がムチャクチャ多いんですです。

ですからテレビに出てくる自幕を見ていますとオペラの危険性が無くなっています。

バイロイト祝祭劇場というのはテレビの画面とは違って縦が相当長いのですね。

絶対にDVDでは見られない貴重な体験をしたことがあります。

神々の黄昏の中で裏切られたと勘違いしたブリュンヒルデが、呪いの三重唱する場面があります。

これがバイロイト祝祭劇場で生で見ると縦の三重歌唱なのです。

つまり1階2階3階と分かれて歌っているのです。

DVDやテレビでは再現不可能です。