過去にセンター試験の漢文で出題ミスがあった。
このことについて解説をします。該当の漢文の部分の解釈において、問題と正解が発表された後に、直ちにある予備校が出題ミスだと指摘しました。
根拠はその漢文が過去において東京大学でも出題されていました。その時に東京大学が注釈を入れているのとセンター試験が正解とした解答が違っていたからです。
つくづく大学入試の専門家は大学の先生ではなくて予備校・塾の講師だと思います。
しかしここで文句をつけるだけならばこのブログの価値はありません。
その解釈についてはセンター試験の本部の発表した解答の方が正しいのです。
一般論としては入試と言うのは「次の文章を読んで最も適切なもの」を選ぶわけです。8割の学者はセンター試験本部の発表した解答の方を正解とするでしょう。
ところが解釈にはいろいろな学説がありますから。
東大の出題者は残りの2割の解釈をしていたわけです。だからこそあえて注釈をつけたわけです。
つまりミスと言うのは2種類あって学術的な間違いと問題設定上で受験生に誤解を与えるミスと言うのとがあるわけです。
かつての 大阪大学の物理の問題もまさにそうです。何も大阪大学が隠蔽していたわけではありません。問題を見れば5番がある以上は「4番の問題の解釈に基づく解答例」は数学で言う主値に限定されるのではないかと考えたらどうでしょうか? 大阪大学は指摘に対して解答が正しいとは言っていません。解答例が正しいといっているのです。少なくとも4番の解答に基づかない解答を0点にしたのか部分点を与えたのか公表すべき。
主値:サインθ= 2分の1を満たす角を求めよと言う時に、無限に存在するので、一般解になります。何も書いてない場合はとりあえず30度と答えること。
一般的には入試問題を作るときには大きなテーマを取り上げます。その後で採点がしやすいように細かい設問を作るわけです。
ですから受験生に対する配慮が足りなかったと言うことでは出題ミスであると考えます。
*以上の分析は長年受験教育に携わってきた私の問題を見た限りでの分析です。大阪大学に問い合わせたわけではございません。
それではこういった不適切な入試問題、採点ミスを防止する方法はどうすれば良いのでしょうか?
私の答えは簡単です合格発表の時点で採点は完了しているはずです。採点基準を公開したうえで採点済みの答案用紙をコピーして受験生に返却すればいいのです。そうすれば4月中には解決していたはずです。ミスは必ずあるものです。受験生から見て1番困るのは、4月が終わってから実はあなたは合格していた改めて入学しますかと言われても、すでに他の大学に行っています。
予備校の模試はわずか3,000円とか4,000円で添削して模範解答や解説-講評・採点基準こういったものを全て返却するではありませんか!