犯罪者にヒントを与えないために、どこで売っていたかという具体的内容は控えます。
ある日本人がよく訪れる東南アジアの国の路上で、とんでもないサービスをしているところがありました(これをサービスと言えるかどうかは別問題ですが)。
その場で、世界中の誰でも知っている有名国際企業や名門大学の身分証明書(写真付き)を作成してくれるという商売をやっているわけです。
要するに、偽造証明書の販売です。
今はデジタル技術が進歩していますから、その場で写真を撮って合成すれば、もっともらしく適当な名前の付いた(もちろん偽名です)身分証明書を、わずか5分程度で発行してくれるそうです。
もちろん私は頼みませんでしたが。
海外において身分証明書は何の役にもたちません。
仕様やすかし・特殊な字体・特殊インキなどを、よく知っている人が見てはじめて、身分証明書の役割を果たすわけです。
因みにセンター試験の受験番号の最後の英字はなに?
例えば岡山大学の身分証明書を偽造して岡山大学に行き、警備員や岡大の先生や学生さんに身分証明書を見せてくれと言われて提示した、これはちょっとおかしいのではないか、偽造じゃないかと、そういうことになりますね。
以前こんなことがありました。
家にあるソニーのブラビアというテレビが、リコール対象になりました。
私の方から電話したら、...しばらくしてこれから2名で行きまと。
ちょっと待ってください。
あなたがソニーの社員や委託の技術者ということがわかるのですか。当然販売台数から考えて、中にはひとり暮らしの女子大生がマンションのオートロックを解除して男性社員をその家に修理のために入る可能性もあるじゃないですか。
そういうリスク管理の甘いところであれば、リコールには応じられません。
と、厳しく言いました。
そういうと、「ソニーの身分証明書を持っています」と言ったものだから、ますます激怒しました。
なぜならば、私はソニーの社員の身分証明書というのを一度も見たことがありません。
パッと見て、本物かどうか、わかるわけがないじゃないですか。
ひとり暮らしの女性が無条件に2人以上の男性を入れる。
そのためには、セキュリティ管理の意味で、あらかじめ電話番号を教え、こちらからかけてそれを確認するなり、ソニーのHPに訪問者の顔写真をきちんとのせるべきではないか。
と、強く抗議しましたが、一向に改善されていないように思われます。
なお、以前指摘しましたように、海外では本物の警官が犯罪に加担する、本物の入国管理官が不正に加担することさえあります。
こうなってしまえば、身分証明書など簡単に信じられないわけです。