ダイビングにおいてバディー・システムが非常に重要であることは、インストラクターから何度も聞かれていることと思います。




それでは、単に2人1組で潜れば、それはバディー・システムと言えるのでしょうか?

まったく違います。




バディー・システムの本旨は、ほとんどのダイビングの事故は信頼のおけるバディーを組めば防げるというものです。




ただ単に2人で潜って2人とも別々にカメラを撮影するのに夢中になって、相手を見ていない・・・・・これはバディー・システムとは言えません。


また、初心者同士がバディーを組むのも、バディー・システムとは言えません。



私が初心者のお客様を助けたときの話です。



多分若い夫婦と思いますが、四国の柏島で、潜航時に、その2人が流されてしまいました。


その瞬間、この流れで流されること自体初心者だと判断していたので、私は、すぐにそちらに向かいました。

一番困ったのは、多少パニックに陥っているのか、恐怖のあまり、その二人はお互いの手を握って離さないのです。


よりダイビングの上級者が助けるべきことはわかっておりますので、まずは私の目を見るように言って、私がインストラクターであることを明示しました(機材にインストラクター番号を書いている)。


 



これは東海大学潜水訓練センターの伝統だと思いますが、水中で言葉が通じないわけではない。耳元に口を近づけてレギュレーターを外し、耳元で大きな声でしゃべれば、緊急事態において、水中でも「は・な・せ」くらいは言葉が通じるのです。



なお、これを今でもしているのは、東海大学潜水訓練センター(IOP)の出身者だけだと思います。


さて、その夫婦が何と言っても困ったのは、手を握るのは結構なのですが、右手と左手を握っていることです。

このことがわからない人は、ダイビングをする資格がないと思います。


緊急時どうしても不安なら、手を握ることは仕方ないですが、その際は、右手と右手を握るのです。あるいは手を繋がないんであれば右手でお互いのハーネスを握るべきなんです。

そうすればその2名がはぐれなくて済みますが、その目的はBCDのコントロールを左手でできるようにするためです。また右手であればお互いに手首を握れますからより強く握れるわけです。




2人はかなりの初心者だと判断したので、BCDの空気を抜いて私の指示のもと。ゆっくり浮上させ、ボートまで案内し、インストラクターの指示があるまで一切潜らないように指示し、もう一度もぐりました。



現地のガイド兼インストラクターは、私がついていることはわかっていましたから、何の心配もせず、二人はどこに行ったのかと、水中ノートに書いたので、上で待たせているから安心してくださいと書きました。



とにかくダイビングにおいては、経験ほど大事なものはありません。


例えば水中で初心者が怖がって手を握ることは気持ちとしては理解できますが、気持ちでは事故は防げません。



つまり、バディー・システムというのは、単に二人で潜るということではありません。


お互いに助け合って、事故を防ぐということが、最大の目的なのです。


よくたとえ話で申しあげるのですが、バディーが水深10メートルのところで10メートル離れて行動しては、バディー・システムの意味が全くありません。

バディーのところに行くことを不安がるお客さんは、浮上してしまいます。




(きわめて大切な注意)

フリー・アセントは、一般のダイバーにできるものではありません。ヤフーの知恵袋でもでたらめだらけです。(例;インスタラクターと称する人物が「息を吐きつづけるのはインストラクターでも大変なのです:この方はプールでのシュミレーションしかしたことがないのでしょうね、もともと解放される圧を逃がすためのものですから・・・ひとりでに・・・出てくるのです。伏字にしたは勝手にまねをされないため)


詳しくは資格を持ったインストラクターに、お問い合わせください。

ですから、バディー・システムの最も大事なことは、アイ・コンタクトなのであります。