岡山県内のある公立図書館は、貸出数が非常に多いことを誇っております。


一見素晴らしいことのようですが、まさに本末転倒というもの。

手段と目的を混同している典型的な例です。



この図書館には、例によって、皆様の声というコーナーがあります。


これは、利用者の意見や要望を投書で受け、それに対して図書館側が回答し、重要と思われるものが掲示板に張り出されているというわけです。

掲示板を見ていると・・・・・

「女性セブンを置いてほしい」

とか

「スポーツ新聞を置いてほしい」


「熱中症対策のため、ドリンクを飲みながら、閲覧させるべきだ」

といったものがありました。


しばらくしていくと、本当にスポーツ新聞が置かれるようになりました。





その図書館の2階には、パソコンコーナーがあり、利用者は、インターネットを活用して情報を調査できます。


では、利用者がどんな利用の仕方をしているか、通りがかりに見てみると、

YOU TUBEをみていたり、インターネットを使ってゲームをしていたり・・・

正直、そんな利用者を見受ける機会が多いのです。


さながら無料ネットカフェの様相さえうかがえるような状況です。



そもそも図書館においては、レファレンス・サービス、古地図や地域の歴史書のような郷土の資料、あるいは北海道新聞や琉球タイムズなどのように、その都道府県や市町村では、個人が容易に購入できないような他地域の資料、こういったものを所蔵し、閲覧できるようにするべきなのではないか。


たとえば、ハリーポッターシリーズのような本を何冊も購入する必要があるのでしょうか。


なかには、「ファミ通(「ファミコン通信」の略)」が置かれている公立図書館さえあります。

ファミ通を蔵書とすることが、図書館法上正しいかどうかはともかくとしても、その法令の趣旨にのっとった図書館運営がなされているものであると、自信をもって言えることとはとても思えません。




さて、皆様の建設的な提言というところで、面白いことがありました。

そこには、2枚の利用者からの声が並べてありました。


そのうちの1枚には、

「インターネットのアクセス時間が1時間では短い。長くせよ」

と書かれていました。


なるほど、調査のためにインターネットを活用するにしても、それなりの時間を取らせてくれという要望なのかと思ってみていると・・・・・


その隣にあるもう1枚のほうにはなんと、

「1時間では利用者が混み合うので、待ち時間が長くなる。もっとアクセス時間を短くせよ」

と書かれているではありませんか。


この相矛盾する要望を、誰かが一人で、あるいは二人で示し合わせたうえで、こうなることを狙って出したのだとすれば、たいしたものですね。




なお、ある小説の最初の部分に、下の写真のような、非常に貴重な「前書き」がありました。