今年のubq受験生は、去年の浪人に加えて、高3は基本的に5人(明誠学院高校4人・岡山高校1人)いる。といっても6年前に中一を入れていないから、途中の特別講座等で6年間は、教えていない。基本的にというのは塾には学籍簿がないからだ。(二条学校法人の通年浪人生を除く)
国立大学の前期の合格発表をまたずして、医学科志望女子2名が推薦合格された。男子2人は京大経済学部合格と香川大学医学部医学科合格とのことで、今年も、現段階では国立大学現役での医学科進学率100%となった。
(更新)浪人が1名岡大医学科に合格している。曖昧なことは言いたくないので、国立大学医学科現役進学率100%というのは現役で国立大学医学科を受験したもので不合格になった者がいないという定義である。(ここまで更新)
数千人も高三がいる塾が何十人も合格者を誇るのならともかく、この規模の塾で、合格数を考えれば一般の塾では異例のことだが。UBQでは異例のことではない。UBQは一般の塾ではない。
昨年の浪人について、一人(・・・高校卒・女子)は早稲田大学に入った時点で気が抜けて、国立は受験しなかったとの由。
然し塾講師というのは卒業後に生徒の人生まで干渉もできないし、責任も負うものではない。最後の授業で、さようなら、といったらもう一生会うことはないことも知っている。だから、元・教え子と呼んでいる。
(注:以下個人の特定を避けるため設定を3人の合格者である高知・香川・島根の医学部とミックスして、変えています)
今は国立の医学部医学科も推薦であるとかAO入試とか多様化している。何故、学力試験一本にしないのかというアドミッシオン・ポリシーを考えれば対策はおのずから明白だ。
UBQのOGで、その大学の関連病院の医師にも・・・・してみた。
地域医療とは何か? ・・・医大のHPに「地域医療の拠点として・・・」
と書いてあるでしょう。と言っても、そこはまだ高校生。ピンとこないらしい。
概念でわかっていても具体性を持たさなければ空理空論になってしまう。
ともかく、「・・・医大の受験でしょ。HPに地域医療という言葉が何度も出ているでしょ。一般論を書いても合格しませんよ! ともかく、・・・県の地図を持ってこい!」
・・・医科大志願者が島嶼(とうしょ)医療という言葉を知らないのも困ったことだ。まず、入試小論文で島嶼医療という漢字が書けるようにした。
面接でトウショ医療の問題について聞かれて:
「とうしょ・・・ってぇどんな字を書くのでぇすか?」
と答える受験生と
「・・・県では、多くの島があり人口は県全体の・・・%であり、また、高齢化率が・・・と聞いております。交通アクセスの問題から第一には、予防医学の立場から・・・・が重要だと考えます。(←思いますと答えないのは常識。)。次に、第二には、このことを踏まえて(←単に意見を順に羅列してはいけない)地域医療の拠点としてなすべきは・・・・」
と答える受験生のどっちを合格にするかは明明白白であろう。
・・・県の地図を見せて、島の数と人口分布と船が通っているか交通手段を調べさせることから始まった。
ドクター・ヘリがあるか?
高速道路で県庁所在地から県内の主要都市まで何時間かかるか?
そのあと、南海トラフのハザード・マップやら、高齢者の比率や、公的支援で暮らしている人の割合、全部調べさせた。小論文や面接の素材とするためだ。
そのうち、「・・・県は岡山からは電車で数時間なので、近いように思っていた。それは県庁所在地までなんですね。交通が便利だと誤解していましたが、海岸線に横に広がっていますから、医療機関までのアクセスが・・・」
と答えるまで成長したから、・・・県のHPのこの部分を見ておくように言った。特に漁業従事者の割合に注目するようにも言った。
これだけ、やりゃ。合格するわ。ちょと、しんどかった。