塾講師といえば、黒板の前で非常に元気のいい声で、
「ここが試験に出るぅ!」
とか、大きな声で、
「ここがポイントだぁ!」
どと怒鳴っているイメージがあるでしょう。
体験授業とか、10~20分見た保護者は、教えることに熱心な、いい先生だと思われることでしょう。
しかしながら、講師が大きな声でしゃべって授業をすれば、生徒の成績が上がる、そして志望校にも合格する、ということであれば、苦労はいりません。
単に大声コンテストで優勝したような人物を、講師として選任すればよいわけですから。
そこで、一つの基準として、体験授業や授業見学において、塾講師の力量を見分けるちょっとしたテクニックをここでご紹介いたします(なお、実際に10~20分見た程度や、体験学習で塾講師の能力を見分けられる保護者は、日本においては1%もいないと思います。ですから、一つの目安としてここでお話をします)。
また、私の授業の良しあしを見分けられる能力のある保護者は岡山県内に数人でしょう。
生徒?小学生が手術を受ける前に「子供に手術を見学させてください。それから病院を決めます」と医師に頼むぐらい馬鹿馬鹿しい。
もちろん、声が大きいこと自体が悪いということではありません。
ただ一般には、大きな声でしゃべり、元気あふれる授業をすると、生徒のほうは、なんとなくわかったような錯覚を覚えるものです。
さて、その塾講師の力量を見極める一つの目安というのは、
「どこで声が大きくなるか」
ということです。
力のない講師というのは、つなぎの言葉に力が入ります。
「このことからぁ、つぅまぁり!」とか、「すなわちぃ!」とか、「いいですかぁ!」とか、「ここがぁ!試験に出るぅ!!」などといった言葉が大声になるのです。
これは誰でもできることですね。
しかしその一方で、入試や勉強の内容の本質について声が小さくなる。
これは、自信がないからであります。
本当に優秀な講師は、むしろ、声が大きくなるというよりは、内容上の重要なポイントにおいては、少し低い声でゆっくりとしゃべるわけです。
例えば、
「トレミーの定理は、三平方の定理の拡張である。」
こういったことを、単に大きな声ではなく、むしろ説得力のある声で言うのです。