長年受験生の指導をしておりますから、受験生の心理はよく理解できます。


そこで一つのアドバイスですが、岡山県立岡山朝日高等学校(以下「朝日高校」)を受験される保護者の方に対するアドバイスを申し上げます。

それは、


「大丈夫ですよ」

という内容のアドバイスをしてはいけない、ということです。




たとえば、宝くじを買った時に、「当たらなかったらどうしよう」という不安は普通、起こりませんね。


それに比べて、朝日高校の倍率はそんなに高いものではありません。

不合格になる生徒のほうが圧倒的に少ない。



そのため、まず中学校の成績から、朝日高校が合格可能圏にあると客観的に判断される生徒のほうこそ、不安を強く感じるわけです。


ですから、私は朝日高校を受験する生徒に対して、

「君の成績なら朝日高校は大丈夫だよ」

などという声をかけることはありません。


大丈夫だということがあるから、かえって、落ちたらどうしようという不安にとらわれてしまうわけです。





以前、私の元・教え子で、灘高でトップ・数学オリンピック本選合格者の生徒が、東京大学理科Ⅲ類を受験するときに、非常にナーバスになっていました。


100%、理科Ⅲ類はトップ合格であろうから不安なのです。


全国模試の成績優秀者の全国トップということは受験生にはすでに知られている、灘高でトップである、数学オリンピック本選合格して新聞に出ている、その受験生が理科Ⅲ類に落ちるわけにはいかない、という不安なわけです。




そうしますと、まず合格するであろうという生徒に「大丈夫だ」と言うことは、大丈夫だと思われているのに不合格になったらどうしようかという不安がよぎる場合があるから、かえってその不安を助長することになるわけです。



ですから、保護者におかれましては、

「別に、合否なんてものは、たいしたことではない。落ちたら、その時はその時で考えればいい」

という程度のアドバイスが適当であると思います。